河北新報 コルネット 社説 東日本大震災 被災２ヵ月／先人の知恵を後生につなぐ

＜もしも強い地震が来たならば 海の水が引いていったならば とにかくまずは高いところを探しましょう 自分たちの身を守るために＞ インドネシア・スマトラ島南西に位置するシムル島には、現地語で「Ｓｍｏｎｇ」（スモン＝津波）と呼ばれる口承文芸が子守歌として伝わる。 ２００４年のスマトラ沖地震で、インドネシアでは１７万人以上の犠牲者が出た。だが、震源地から約４０キロしか離れていないシムル島の住民７万８千人のうち、命を落としたのは６人にとどまった。子守歌の教えを忠実に守ったからだ。 かの地の人々が「Ｓｍｏｎｇの奇跡」と呼ぶ救命劇が可能だったのは、子孫を守ろうとした先人の知恵が息づいていたからだ―。フィールドワークに当たった立教大学アジア地域研究所の高藤洋子研究員の結論だ。 東日本大震災からきょうで２カ月がたつ。国や県、市町村レベルで復興計画づくりが進む。 防災、減災が最優先の課題であることは

[maturi]

　インドネシア・スマトラ島南西に位置するシムル島には、現地語で「Ｓｍｏｎｇ」（スモン＝津波）と呼ばれる口承文芸が子守歌として伝わる。

[hahnela03]

ハード偏重=科学的検証・研究至上主義の反面でもあるんだけど。「津波てんでんこ」は生きた者が、その地での再生と生きて伝えることを託されるのです。死を看取り、自然に向き合い続けることが共同体の継承だから