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神の島・久高島の祭祀「イザイホウ」(作品紹介)
沖縄県南城市の久高島は、昔から神の島として知られ、年間三十に及ぶ神事が島の暮らしに組み込まれてお... 沖縄県南城市の久高島は、昔から神の島として知られ、年間三十に及ぶ神事が島の暮らしに組み込まれており、今でも島人によって厳粛に受け継がれている。 この久高島最大の神事が、十二年に一回午年に行われる「イザイホウ」である。 「イザイホウ」は、30歳から41歳の、島で生まれ、島に生きる女が神になる神事で、四日間の本祭を中心に、一ヵ月余の時をかけて行われるのである。島の女たちは、ノロを中心に神女組織を構成して島の男たちや島の暮らしを守ってきた。 これは、1966年の「イザイホウ」の記録作品である。 「イザイホウ」はその後1回行われ、1978年を最後に消滅した。多くの祭や神事が時代の波と共に形骸化し観光資源に変身したケースの多い中で、「イザイホウ」 は厳粛な神事の心を失わず、生きたまま消え去ったのである。 「イザイホウ」 はまた、ドラマチックな構成を持ち、歌や踊りの原点ともいうべき内容を有し、学問上で