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生体の遺伝子発現制御機構である エピジェネティクス研究の最近の動向|Science&Technology Trends
1.はじめに 一般にはまだあまり馴染みは無いが、最近、「エピジェネティクス(epigenetics)」という研... 1.はじめに 一般にはまだあまり馴染みは無いが、最近、「エピジェネティクス(epigenetics)」という研究領域の名称があちらこちらで聞かれるようになってきた。エピジェネティクスは、「ゲノム変異以外のメカニズムで遺伝子発現を制御し、細胞や生体に変化を生じさせる現象」と定義される注1、2)(図表1)。 この研究領域が目にふれるようになったのは、ゲノム解読からゲノムの機能・制御の解明へとライフサイエンス研究の主流が移り、それ以前から遺伝子の転写調節機構の研究をしていた研究者、染色体やRNAなどの挙動を研究していた研究者、疾患の原因遺伝子について研究していた研究者、発生や再生を専門とする研究者などが、「遺伝子発現制御機構の解明」のためにお互いの情報交換を通じて結集し始め、それによりこの研究領域がまるで新興領域のように浮かび上がってきたことによる。つまり、ジグソーパズルのピースがいくつか入った
2013/08/13 リンク