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ハード・レイン-パンドラの箱から降り注ぐ放射能
オーストラリアで、「温暖化対策」として原発の新設が検討され始めた。「チェルノブイリからはもう何十... オーストラリアで、「温暖化対策」として原発の新設が検討され始めた。「チェルノブイリからはもう何十年も経っている。先入観に縛られず、議論を進めよう」と政治家たちが喧伝する中、「本当の情報」を求めて、監督デビッド・ブラッドベリは、ふるさとオーストラリアをはじめ、フランス、イギリス、中国、日本(広島・福井)の5カ国をめぐる旅に出た。 オーストラリア、カカドゥ国立公園の美しい自然や、アボリジニーの聖地を切り開いて作られたウラン鉱山は、大量の水と電気を使用し、大量の二酸化炭素を排出していた。残土や鉱さい、鉱床からの放射能汚染はさらに深刻で、近隣の先住民族の暮らしや労働者を脅かしていた。 日本やフランスなど、原発を抱える地には、事故や地震、温排水による川の水質悪化などへの不安を語る人びとがいた。イギリスの再処理工場では、大規模な放射能漏れが発生、がんや白血病が増えていた――。行く先々で語られる、『安全