東京新聞:平成最後の春闘 格差と向き合う交渉を:社説・コラム(TOKYO Web)

高齢化、人口減少、デジタル革命－。新たな課題が迫る中で平成最後の春闘が始まる。労使には、何よりも「経済格差」是正のための賃上げと働き方改革で、社会の安定につながる成果を求めたい。 二〇〇八年のリーマン・ショック、金融危機のあと、春闘では一四年に賃金を底上げするベースアップが復活。「デフレ脱却」という政労使共通の目標に向けて、昨年まで五年連続で２％を超える賃上げが実現した。

[maturi]

「官製春闘」の批判を免れないが、過去最高の収益を内部留保に溜（た）め込む経営者に、前向きの賃上げを促した。政労使の取り組みは一定の結果を残したといえる。 　その一方で、暮らしの現状は楽観できない。