相思相愛になる叱り方は蜷川幸雄さんに学べ : 深読みチャンネル : 読売新聞（YOMIURI ONLINE） 1/3

部下をどう叱っていいかわからない。これは今の時代の管理職に共通する悩みと言えるだろう。厳しく指導すれば若手はすぐへこむ。場合によってはパワハラで訴えてくるかもしれない。逆に懇切丁寧に指導しても、言ったことしかやらないのがオチである。この時代、指導する側とされる側が一丸となって成果を挙げるのは、かくも難しい。ここは、５月１２日に亡くなった世界的な演出家の蜷川幸雄さんのやり方にヒントを探してみよう。蜷川さんは厳しい指導で知られたが、一緒に仕事をした人とはある意味「相思相愛」の関係を築くことができた。蜷川さんの叱り方がなぜ相手の心に響いたのか。対人関係について豊富なコンサルタント経験を持つコラムニストの木村隆志さんに、その秘密を解き明かしてもらった。 「バカヤロー！」「死ね！」 蜷川さんは、世界的な演出家であると同時に、多くの俳優やクリエイターを育てた良きコーチでした。代名詞になっていたのは、「