エントリーの編集
エントリーの編集は全ユーザーに共通の機能です。
必ずガイドラインを一読の上ご利用ください。
『写本の文化誌』 クラウディア・ブリンカー・フォン・デア・ハイデ著 評・安藤宏(国文学者・東京大教授) : ライフ : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)
記事へのコメント0件
- 注目コメント
- 新着コメント
このエントリーにコメントしてみましょう。
注目コメント算出アルゴリズムの一部にLINEヤフー株式会社の「建設的コメント順位付けモデルAPI」を使用しています
- バナー広告なし
- ミュート機能あり
- ダークモード搭載
関連記事
『写本の文化誌』 クラウディア・ブリンカー・フォン・デア・ハイデ著 評・安藤宏(国文学者・東京大教授) : ライフ : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)
デジタル社会への示唆 ヨーロッパ中世の写本の魅力を存分に、わかりやすく紹介してくれるありがたい一書... デジタル社会への示唆 ヨーロッパ中世の写本の魅力を存分に、わかりやすく紹介してくれるありがたい一書。豊富な写真の数々はそれ自体見ていて楽しいし、美麗な手書きの文字は、思わず活字本なのではないかと見返してしまうほどだ。しかしそれは話が逆なので、実は草創期の活字は、写本に本来備わる美や権威を模倣してデザインされたものなのだった。 写本の文化を支えていたのは、濃密な身体性と共同性である。この時代、「本」は対等にコミュニケーションすべき「人間」として擬人化されていた。たとえばアルファベットがしばしば人型の文字で表記されるのもその表れだ。字を写すのは一人一日六頁(ページ)程度が限度であったとか。編集担当者、挿絵画家ら多くの人々の共同作業によってこの工芸品は世に送り出される。聞くこと(口承)と読むこと(文字)と見ること(画像)と。この三者が一体となったところに希有(けう)な文化が開花したのである。 本