次に金融市場で起きる危機はコーポレートクレジットが引き金を引く恐れがあると、イングランド銀行(英中央銀行)が警告した。過去10年間に民間債務が膨れ上がったとしている。 イングランド銀の金融行政委員会(FPC)は29日の報告書で、高利回り債やレバレッジドローン、プライベートクレジットなど高リスクの借り入れは、金利上昇に「特に脆弱(ぜいじゃく)」であり、「高まる地政学リスクで金融の脆弱さが具体化する可能性は押し上げられる」と指摘した。 米シリコンバレー銀行(SVB)破綻やクレディ・スイス・グループ救済の後にイングランド銀が英国の金融環境について公式な見方を示すのは、今回が初めてとなる。 イングランド銀は中核的な英銀行システムには十分な資本と高い流動性があると強調した一方で、ヘッジファンドやプライベートクレジット市場など「シャドーバンキング」と呼ばれるノンバンク金融でリスクが高まっており、「英国