今年の3月の名古屋入管でのウィシュマさん死亡事件に関する最終報告書(『名古屋出入国在留管理局被収容者死亡事案に関する調査報告』)を読んでいます。 背景 報告書の中身に入る前に、この件が数字の上ではどう考えられるかを紹介します。n=1ではない話ってことです。 日本では、国外退去を命じられて、出入国在留管理庁の収容施設に収容される外国人が増加し、また、その収容期間が長期化傾向にあります。その収容施設は、環境の悪い刑務所みたいな場所です。 収容ってなんですか?弁護士に聞く収容問題 | 認定NPO法人 難民支援協会 詳しくは、国立国会図書館『退去強制手続における外国人の収容』を見てもらうといいんですが、2015年では収容期間6ヶ月以上の人が3割程度だったのが、2019年6月には5割になっています(下表)。 収容中に死亡した収容者の国籍は、今回のスリランカ人のウィシュマさん以外に、ガーナ、インド、中