毎日Twitterで読んだ本の短評をあげ続け、読書量は年間1000冊を超える、新進の歴史作家・谷津矢車さん。今回は「未来」をテーマに様々なジャンルから5冊を紹介してもらいます。 不確定な未来の指針となるべき一冊が必ず見つかるはずです。 「空を飛ぶ」こととともに、人類が長らく「未来を知る」ことを夢見てきた。 「空を飛ぶ」ことは制限付きではあるとはいえ科学技術の発展により現実のものとなったのに対し、「未来を知る」ことに関しては太古の昔からあまり変化がないように見受けられる。訝しく思われる向きは、朝、テレビの電源を入れていただきたい。二千年前以上前から受け継がれてきた星占いが今日も放送されているはずだ(いや、わたしは別に星占いを否定するつもりはないし、わたし自身占いがいい結果だと心が晴れやか、今日も一日仕事を頑張るか、となる非科学的な人間である。小説家は人気稼業、ゲンを担いだり占いを気にしたりと