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ブックマーク / www.jimbunshoin.co.jp (18)

  • 福嶋聡コラム 本屋とコンピュータ 第165回

    ○第165回(2016/6) 6月に上梓された石橋毅史『まっ直ぐにを売る』(苦楽堂)は、できるだけ多くの出版流通に携わる、出版社、取次、書店の人たち、特にこれからの出版業界をつくり、支えていく若い人たちに、是非読んで欲しいである。 ぼくが読後掛け値なしにそう思った理由は、そしておそらく石橋がこのを書き「トランスビュー方式」の意義を世に問うた最大の理由は、「トランスビュー方式」を考案した工藤秀之が、何十年もにわたるこの業界の課題を慮ったり、考えたり、アイデアを出したり、愚痴ったりするだけでなく、実際にそれを実現し、15年にわたって継続しているからである。そして、その課題が即ち、「トランスビュー方式」が目指し実現した3つの原則なのである。 1すべての書店に、三割(正確には多くが32%)の利益をとってもらう。2すべての書店に、要望どおりの冊数を送る。3すべての書店に、受注した当日のうちに出

    福嶋聡コラム 本屋とコンピュータ 第165回
  • 日本デジタルゲーム産業史(小山友介 著) - 株式会社 人文書院

    初めて描かれる栄光と混迷の40年 黎明期から現在まで40年におよぶ、日におけるデジタルゲーム産業の興亡を描き出した画期的通史。アーケードやPCも含む包括的な記述で、高い資料的価値をもつとともに読み物としても成立させた、ビジネスマン・研究者必読の書。 2017年 社会情報学会優秀文献賞受賞 ※2020年4月に増補改訂版を刊行しました。 第1章 ゲーム産業の歴史とは何か 1 ゲーム産業史とは何か 2 ゲーム産業史の時代区分 3 2D期の3市場 3‐1 3市場の特徴 3‐2 3市場の性能的な特徴 4 まとめ 第2章 コンピュータゲームの誕生からアタリショックまで――日ゲーム産業史前史 1 コンピュータゲームの誕生:研究室の時代 2 コンピュータ・スペースの失敗 3 初の家庭用ゲーム機:Magnabox Odyssey 4 ポンの誕生と類似ゲームの氾濫 5 ホームポンと1977年の市場崩壊 6

    日本デジタルゲーム産業史(小山友介 著) - 株式会社 人文書院
    fiblio
    fiblio 2016/05/13
    “ファミコン以前からスマホゲームまで ”
  • 書店と民主主義 - 株式会社 人文書院

    「紙の」の危機は「民主主義」の危機だ 氾濫するヘイト、ブックフェア中止問題など、いまを作り、売る者には覚悟が問われている。書店界の名物店長による現場からのレポート、緊急出版。政治的「中立」を装うのは、単なる傍観である。 「縮小する市場とともに低下し続ける数値を元に、それに合わせた仕事をしている限り、出版業界のシュリンク傾向に歯止めをかけることは出来ないだろう。必要なのは信念であり、矜持であり、そして勇気なのである。」(書より) 序 憎悪・排除・批判――闘技場(アリーナ)としての書店は、今 第Ⅰ部 書店のコンシェルジュ ヘイトと書店1 ヘイトと書店2 出版文化を守るもの の宛て先 を売る自由 出版の大衆化 赦しはどこに――『絶歌』について シニシズムとリアリズム コミュニケーションを駆動させるもの の生命 返品率抑制は正しいやり方なのか 書店に生活提案は可能か1 書店に生活

    書店と民主主義 - 株式会社 人文書院
    fiblio
    fiblio 2016/05/02
    「紙の本」の危機は「民主主義」の危機である。書店界の名物店長による現場からのレポート、緊急出版。
  • 福嶋聡コラム 本屋とコンピュータ 第158回

    ○第158回(2015/11) 11月13日(金)、グランフロント大阪で開催された「BOOK EXPO 2015 秋の陣」のイベント企画「明日につなげる書店人トーク」に登壇した。他の登壇者は、梅田蔦屋書店店長亀井亮吾氏、井戸書店代表取締役森忠延氏、司会は文化通信社常務取締役星野渉氏である。 各々簡単な自己紹介をしたあと、星野さんが投げた最初の質問は、「梅田蔦屋書店ってどうなの?」であった。登壇者の一人の店を最初から直接のターゲットにするのは異例かもしれないが、今年の大阪でのもっともトピカルな話題であるので、と星野さんは付け加えた。 事前に告げられていたこの質問に備えて、ぼくは『TSUTAYAの謎 増田宗昭に川島蓉子が聞く』(日経BP社)を読んでいた。実際に店を訪れた感想と、増田宗昭社長の理念、戦略を絡めて、率直に感想を述べようとしたのだ。そのことは間違いではなかったと思う。時折いささか意地

    fiblio
    fiblio 2015/12/02
    「人文書の本質は、世界のありようそのもののオルタナティブの提示である。究極の提案である。」
  • 福嶋聡コラム 本屋とコンピュータ 第157回

    ○第157回(2015/10) 出版業界紙『新文化』のフロントページに、11月下旬の二週間に亘って拙稿を掲載していただいた(10.22号、10.29号)。テーマは、出版業界の「収縮=シュリンク」である。 「シュリンク」という言葉は、ぼくたちの業界では、コミックに被せるビニールカバーのについて使われる。コミックの「シュリンク」は、商品より少し大きめのビニール袋にコミックを入れ、熱によってビニール袋を収縮させることによって行う。 第一週には、「返品率抑制策」を至上命題とすることによる出版流通の「量的シュリンク」、第二週には、そのこととも深い関係を持つが、POS データ至上主義による「質的シュリンク」について批判的に書いた。今の出版ー書店業界は、さまざまな面で、コミックのシュリンクのように「縮み上がっている」と感じるのだ。 『新文化』からのそもそもの依頼は、「買切」について書いてほしいというもの

  • 福嶋聡コラム 本屋とコンピュータ 第153回

    ○第153回(2015/6) 『絶歌』(元少年A著 太田出版)を読んだ。 発売と同時に話題となり、同時に批判の十字砲火を浴びた。販売を自粛した書店もあった。販売した書店では、在庫はすぐに払底した。 「売らない」という選択をした書店があった以上、売った書店の人間として、売った理由を答える必要が、少なくとも、考えておく必要はあると思った。だから、読んだ。 「酒鬼薔薇事件」と呼ばれた、あの常軌を逸した凄惨な連続児童殺傷事件からもう18年が経つ。そして、その2年前の、日全国を震撼させてたオウム真理教事件から、早20年の時間が流れた…。 「地下鉄サリン事件」他の実行犯が麻原彰晃らオウム真理教幹部であったことが発覚すると、日全国のほとんどの書店が、オウム出版のを外した。だが、ぼくは外さず販売を続けた。その理由について、次のように書いた。(『希望の書店論』人文書院 Ⅴ-9「オウム真理教事件」) ①

  • 福嶋聡コラム 本屋とコンピュータ 第149回

    fiblio
    fiblio 2015/05/01
    「『イスラム・ヘイトか、風刺か』(第三書館)について」 "大切なのは、まず、知ることである。さまざまなことを知ることの出来る場で、書店はありたい。 "
  • 福嶋聡コラム 本屋とコンピュータ 第149回

    ○第149回(2015/2) 『新潮45』2月号の特集 “「出版文化」こそ国の根幹である”で、永江朗が昨秋上梓した『「が売れない」というけれど』(ポプラ新書)が、波状攻撃を受けている。それも、二人の論者が、全く同じ個所を攻撃しているのだ。 “はタダではありません!”と、ややヒステリックに叫ぶ作家林真理子が、『「が売れない」というけれど』の「しばらくまえ「図書館栄えて物書き滅ぶ」などと騒いだ作家や出版社があった。図書館がベストセラーを多数そろえて貸し出すので、出版社や作家の儲けが減るという主張だ。ずいぶん下品な物言いだ。」という箇所に対して、「果たして当に下品なことだろうか。」と噛みつく(失礼!反論する)。 「図書館の“錦の御旗”が出版社を潰す」と石井昴(新潮社常務取締役 )が、「一方、著者の側でも日文藝家境界理事の永江朗さんは、図書館に文句をつけるのは出版社や作家の儲けが減るとい

  • 福嶋聡コラム 本屋とコンピュータ 第141回

    ○第141回(2014/6) 6月21日(土)、ジュンク堂難波店に一水会顧問の鈴木邦男さんをお招きし、『歴史に学ぶな』(dZERO)刊行記念トークイベントを開催した。 トークは、テーマである著書を中心に、「女子大生、OLがカレシにしたい『歴史上の人物』」ベスト3だという坂龍馬、織田信長、土方歳三は、すべて司馬遼太郎が書いたヒーローに過ぎないと指摘、自らも右翼活動家であった若かりし日々に土方歳三に魅了されていたことを「自己批判」しながら、小説映画に描かれた〈歴史〉や人物像は美化され、実際の歴史事実からは大きくかけ離れている、だから、「歴史に学ぶな」と参加者に訴えて始まった。 鈴木さんがつくられた〈歴史〉に学ぶな、むしろ体験に学べ、と訴える第一は、戦争である。映画やドラマに仕立て上げられた〈戦争〉ではなく、”ひたすら暗く、残酷で救いがない”実際の戦争を、そこに居合わせた人々から学べ、と鈴木

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    fiblio 2014/07/02
    「本屋に勤めている人は、月に何十冊と本を読んでるんでしょう?」「月に何十冊も本を読んでいる書店員がいたとしたら、それは多分仕事をしていない書店員で、ぼくはそういう人を叱らなければならない立場にある」
  • 石橋毅史×福嶋聡トークセッション(6/13ジュンク堂難波) - 株式会社 人文書院

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    fiblio 2014/06/06
  • 福嶋聡コラム 本屋とコンピュータ 第140回

    ○第140回(2014/5) 5月20日、東京は新宿御苑にほど近いポプラ社の社で行われた「ポプラ社コミュニケーションセミナー デジタル化が教育を破壊する」が開催された。登壇者は、衆議院議員の宮川典子氏(自民党)とぼくである。宮川氏は『漂流しはじめた日教育』を、ぼくは『紙のは、滅びない』を共にポプラ新書で上梓した御縁であった。 『漂流しはじめた日教育』は「教育現場のデジタル化は誰のため?」という副題を持ち、『紙のは、滅びない』の第二章は「デジタル教科書と電子図書館」の章題を持ち、共に教科書のデジタル化、教育現場へのICTの安易な導入を批判している。 セミナーの冒頭、宮川さんが20分間の基調講演を行った。 子供のころから「学校の先生には決してなりたくない」と思っていた宮川さんだが、大学で教育行政学を学び、なお学校現場に行くことを逡巡していた時、恩師に「教育行政学をやってきたのは、

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    fiblio 2014/06/03
    『ポプラ社コミュニケーションセミナー デジタル化が教育を破壊する』開催。「気になっていた教育書3冊『情熱教室のふたり』、『世界を変える教室』、『世界はひとつの教室』」
  • 福嶋聡コラム 本屋とコンピュータ 第139回

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    fiblio 2014/05/01
    「JPO永井祥一氏シンポジウム『変革期を迎える出版流通システムー最近の事例から』について」
  • 福嶋聡コラム 本屋とコンピュータ 第137回

    ○第137回(2014/2) 2月13日、大阪天満宮天満宮会館で行われた、“OsakaBookOneProject 感謝の集い”に参加した。 OsakaBookOneProject(OBPB)とは、大阪の書店・取次がそれぞれの垣根を越え、力を合わせて1冊の大阪を売り、そこで得られた利益の一部で子どもたちにを寄贈しようというプロジェクトで、紀伊國屋書店梅田店の加藤裕啓店長が発起人代表を務められている。13書店、5取次から30名が実行委員として参加し、昨年4月に、第一回OBPBが始動した。受賞作品には高田郁著『銀二貫』(幻冬舎文庫)が選ばれ、決定を受けて大増刷された大阪中の書店が展開、この日入賞店が表彰された店頭陳列コンクールには359店が参加した。文字通り大阪を挙げての販売で、『銀二貫』は大阪だけで5万部、全国で16万部が売れた。 「大阪屋大賞」が、第一回の受賞作品として相応

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    fiblio 2014/02/28
    ジュンク堂福嶋さんによる「大阪版本屋大賞」OBOP、「第一回OsakaBookOneProject受賞作 高田郁著『銀二貫』について」
  • 福嶋聡コラム 本屋とコンピュータ 第136回

    ○第136回(2014/1) 1月8日、ポプラ新書の一冊として、『紙のは、滅びない』を上梓した。コラムや朝日新聞社ジャーナリスト学校編集の『ジャーナリズム』の原稿を中心に編集し、「紙の」や書店をめぐる現状と展望を世に問い、議論の礎石となればと願う。 昨年末、見が上がった時点で、何人かの方に著者献呈を送ったところ、早速三月書房の宍戸さんからメールが届いた。献呈への謝意を示された後、いきなり「まだ拾い読みしているだけですが、1箇所大きな間違いがありました。」とあった。 220頁。“ぼくが問題にしたいのは、アマゾンが「上前を撥ねている」ことだ。「出品者」がアマゾンのサイトに広告したが売れるたびに、アマゾンは手数料を手に入れる。商品の配送、代金の徴収は全て「出品者」の作業となる。一連のやり取りの中で、おそらくアマゾン側には、労力やコストはほとんどかからず、リスクも無い。”という箇所。「

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    fiblio 2014/01/31
    「新刊『紙の本は、滅びない』について」
  • 福嶋聡コラム 本屋とコンピュータ 第132回

    ○第132回(2013/9) 9月30日をもって、99年にわたる歴史に終止符を打った海文堂書店を、閉店二日前に訪れた。阪神元町駅の西口から元町通りに入り、30年前にぼくがその地下ホールで芝居をしていた懐かしい 風月堂(※)を過ぎると、すぐに海文堂書店が見えてくる。10時半の開店時間の直後、店内はすでに閉店を惜しむお客様で賑わっていた。 神戸で生まれ育ったぼくも、子供の頃から高校時代まで、三宮、元町界隈に出たときに、しばしば海文堂書店に足を運んだ。だが、自分自身が書店の仕事に就いてから、とりわけ88年に京都、97年からは仙台、東京と神戸を離れてからは、数えるほどしか行っていない。今回訪れたのはおそらく20年ぶり、ひょっとしたら四半世紀以上ぶりのことだったかもしれない(阪神大震災直後に行ったような気もするのだが、それは業界紙などで知らされた海文堂書店の震災直後の再開、活躍ぶりが強く印象に残っ

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    fiblio 2013/10/01
    「海文堂書店のこと」"海文堂書店という空間、99年間、神戸の愛書家の期待に応えてきた空間、震災直後、いち早く営業を再開して人々が必要とする本や地図を読者に手渡したその空間が生んだ力だった"
  • 福嶋聡コラム 本屋とコンピュータ 第128回

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    fiblio 2013/06/04
    "ぼくらの仕事は必要とするお客様に本を提供するということで、そのことはIT化が進んでも、「Web〇.〇」になろうとも、全く変わりはないのだ。"
  • 福嶋聡コラム 本屋とコンピュータ 第127回

    fiblio
    fiblio 2013/05/02
  • 福嶋聡コラム 本屋とコンピュータ 第125回

    ○第125回(2013/2) 2月20日、DNP市谷ソリューション展2013(DNPC&Iビル)のセミナーの冒頭、「と書店とお客様」と題して、30分ばかり話をさせていただいた。DNP傘下のhontoのハイブリッド書店サービス(リアル書店とネット書店、紙の電子書籍をトータルに扱う)についての情宣の一環だが、ぼくとしては、紙のを売るリアル書店であるジュンク堂の現場にいるという立ち位置でお話しすることしか出来ない。簡単なプロフィール読み上げの後登壇したぼくは、次のように話し始めた。 ジュンク堂書店の昨年の最大の事件は、新宿店の閉店だと思う。それが「事件」と言えるのは、書店規模、売上げ規模もさることながら、閉店が多くの読者に惜しまれ、スタッフ一人ひとりのお薦めのを展開した閉店フェアが大きな共感を得て話題になり、『書店員が当に売りたかった』(飛鳥新社)という書物にまで結実したからだ。一

    fiblio
    fiblio 2013/02/28
    "書店員の仕事は、本を売ることであり、本を読むことではない。"
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