飲酒運転を巡る刑事裁判で無罪が確定した福岡市の清掃業の男性(43)が、事実誤認の飲酒運転を理由に違法な運転免許取り消し処分を受けたとして、福岡県に処分取り消しと約580万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、福岡地裁は29日、請求を棄却した。林史高裁判長は「男性が飲酒運転をしたと認められ、処分は適法」と述べた。男性側は控訴する方針。 免許取り消しの行政処分を巡っては、交通事故の刑事裁判で無罪が確定した福岡市の女性が起こした民事訴訟で、福岡高裁が2023年9月、処分は無効とした。背景が異なるため、単純に比較はできないが、無罪確定者が起こした同種の訴訟で判断が分かれる形となった。