2013年1月30日 日本銀行調査統計局 白木紀行※1 松村浩平※2 松本梓※3 全文 [PDF 388KB] 要旨 景気判断を行うにあたっては、ほとんどの経済指標には、経済活動の時点から公表までにタイムラグがあるという問題がある。こうした点への対応策として、企業からの聞き取り調査などが補完的に利用されている。近年では、情報通信技術の発展によって、様々な種類の情報が短いラグで入手可能になったため、そうした様々な情報を用いて、足もとの未公表データを予測する「ナウキャスティング」と呼ばれる手法の開発が進められている。本稿では、ナウキャスティングについて簡単な解説を行うとともに、最近、注目を集めているインターネットの検索データを用いた手法について、その景気判断における利用可能性について考察する。東日本大震災前後のサービス消費(旅行)について分析を行った結果、旅行関連の検索データが旅行取扱額のナウ