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ブックマーク / blog.goo.ne.jp/ikedanobuo (300)

  • iPhone 3Gはジョブズの敗北宣言 - 池田信夫 blog

    iPhoneの3G対応がメディアで話題になっているが、「全米で600万台のベストセラー」だって? パラダイス鎖国では、この程度でベストセラーなのかもしれないが、ノキア1100は2億台、モトローラのRAZRでも5000万台売れてるんだよ。上の図のように、スマートフォンのシェアでもBlackberryの半分にもならない。 事実は逆で、iPhoneは携帯端末としては売れ行き不振だから、AT&Tに補助金をもらって見かけ上の価格を200ドル下げただけのことだ。その代わり、通信料金は2年で240ドル増える。2年以上使ったら、事実上の値上げだ。日ではソフトバンクが売るようだが、こっちはそういう詐欺的な価格表示はやめたから、4万円ぐらいだろう。 もともとiPhoneがAT&Tから出たのは、3Gへの対応が遅れて急成長するベライゾンに抜かれるのが時間の問題だったAT&Tが、ジョブズの「設計にも価格にもい

  • 原油価格の上昇は悪いニュースか - 池田信夫 blog

    間抜けな官僚の種は、つきないようだ。またしても経産省の北畑隆生次官が、「原油高の原因はゴールドマンサックスやモルガンスタンレーの相場予測だ」と非難した。彼がバカで無責任であることは、当ブログでも何度も指摘してきたが、今度の発言は罪深い。所管官庁の最高責任者が特定の企業を犯人扱いするのは、ほとんど名誉毀損である。 投資銀行の予測したのは今年下半期の価格、つまり先物相場である。先物というのは、ペーパーバレルを売買する証券市場だから供給は無限にあり、いくら投機筋が買い上げても現物の需給には影響しない。たとえば今年12月に原油がバレル100ドルに下がると思う投機筋は、150ドルで空売りをかけ、200ドルになると思う投機筋は150ドルで先物を買うだろう。つまり先物相場は投機筋によるギャンブルであり、それによって現物のガソリン価格が上がることはありえない。もし北畑氏が「ファンダメンタルズは60ドルだ

  • 自主規制をどうワークさせるか - 池田信夫 blog

    ちょっと前に、佐々木俊尚氏のコラムに私の名前をあげて事実誤認の記述があったので、コメントで訂正したのだが、今月の『諸君』にも同様の記事が出ている。さすがに私の名前がはずされているのは、事実誤認は認めたということだと思うが、これは私個人の問題を超えて、今度のネット規制法の運用にもかかわる問題なので、コメントしておく。 今度の規制については、「有害情報の例示」や「登録制」など問題は残るが、基的に民間による自主規制という線が守れたのはよかった(高市氏は採決に欠席したそうだ)。これは民主党が粘った結果で、「健全野党」としての存在感が示されたと思う。しかし問題は、民間だけでどこまで実効あるコントロールができるかということだ。携帯はともかく、ウェブでは(海外も含めれば)最初から100%取り締まるのは不可能で、これは公的規制にしても同じだ。 問題は、最初からルールを守る気のない確信犯である。たとえ

  • エコロジーという宗教 - 池田信夫 blog

    Freeman DysonがNY Review of Booksに、Nordhausの新著とイェール大学で行なわれた国際会議について書いている:Nordhausの分析は、地球が温暖化することを前提にした、環境経済学の第一人者による政策評価である。その結論は、炭素に課税することが地球温暖化に対応する必要十分条件だということで、排出権取引などは非効率な結果をもたらす有害なレトリックである。 イェール大学の会議では、科学者の賛否両論がわかれている。MITのLindzenは温暖化は起こっていると認めるが、その弊害は誇張されており、人間活動の影響も過大評価されていると主張する。これに対して議長は中立な立場だが、「多数派」を代表するポツダム大学(ドイツ)のRahmstorfは、Lindzenの議論を「世界の気象学者によって否定されたバカ話だ」と一笑に付す。 Rahmsdorfは、科学の歴史を学んだ

  • Supercapitalism - 池田信夫 blog

    書は重要である。それは著者が――みずからたびたび強調しているように――クリントン政権の労働長官として経済政策に大きな影響を与え、そしてもう一人のクリントンが大統領になろうとしているからだ。同じ意味で、クルーグマンの新著も重要だ。書を絶賛しているレッシグを含む3人のうち、だれかが新政権に入るだろう。書は、2009年以降のアメリカがどういう方向に進むかを予測する材料になる。 リベラルといえば、美しい建て前論ばかりで退屈なものと相場は決まっており、クルーグマンのなどはNYタイムズにさえ酷評されている。それに比べると、書は21世紀なりの意匠がこらされている。ここ30年の所得格差の拡大についても、クルーグマンのように共和党政権を非難するのではなく、著者は「グローバル化とIT化の結果であり、この流れを政治の力で止めることはできない」という。どっちが経済学者だかわからない。 著者は「現

  • 暴走する資本主義 - 池田信夫 blog

    Supercapitalismの訳が、来週出る。タイトルが悪趣味で、内容をなぞっただけのよけいな解説がついているが、著者はオバマの政策顧問なので、民主党政権のアメリカを予測する上では必読書だ。 邦題からは、ありきたりな「市場原理主義批判」や「格差是正」などの(日のような)古い民主党の政策を連想するが、内容は資主義が20世紀型の工業社会を超えた「超資主義」に変質を遂げ、よくも悪くも世界の政治を変えると予測するものだ。それが民主主義とは必ずしも一致しないことを著者は批判するが、それは従来型の「大きな政府」的パターナリズムとは違う。当にこういう政策が実現されるとすれば、オバマはアメリカ物の変化をもたらすことができよう。

  • タクシー問題の本質 - 池田信夫 blog

    「居酒屋タクシー」が話題になっている。私もかつて年間のタクシー代が43億円と「霞ヶ関の全官庁を上回る」と国会で指弾を浴びたNHKに勤務していたものとして、他人事ではない。運転手によると「接待は20年前からやっていた」というが、NHKでは一度もなかった。これはNHKの場合は「付け待ち」なのに対して、霞ヶ関では電話で特定の個人タクシーを予約する慣習があったためらしい。 長距離の「お得意」にビールぐらい出すのは、彼らの感覚では当たり前だろう。埼玉県北部まで2万数千円使っていた客は、2000円の金券をもらっていたらしい。公費のタクシー券の割戻しをポケットに入れていたのは横領だが、これは「長距離割引」を認めていない法律も悪い。こういう問題は、タクシー料金をプライス・キャップにして割引自由にすれば解決する。 たしかに「居酒屋」はよくないが、質的な問題は町村官房長官のいう国会待機だ。国会開会中は、

  • 渡辺喜美氏の涙 - 池田信夫 blog

    今国会での成立は無理とみられていた公務員制度改革が、土壇場で民主党が協力して成立した。記者会見で、渡辺行革担当相が涙したのには驚いたが、ある関係者は「あの涙はわかる。私も一時はつぶれたと思った」といっていた。年金や道路などに比べると地味だが、今度の改革のインパクトは大きい。彼が「山県有朋以来の改革だ」と語ったのも、必ずしも大げさではない。それは単なる改革ではなく、戦後はじめての公務員人事制度の創設なのだ。 日公務員制度の建て前は、1950年にできた職階法だが、これは官僚の抵抗で一度も実施されないまま、昨年、廃止された。キャリア・ノンキャリアというのは法律のどこにも書いてない身分で、戦前からの高等官/判任官という制度を継承した慣例にすぎない。日は法治国家だと思われているが、このように官僚さえその気になれば、法律を50年以上、無視することもできる官治国家なのである。 100万人以上の

    fromdusktildawn
    fromdusktildawn 2008/06/06
    中川秀直氏たちの「自由経済-小さな政府-分権-パイの拡大で底上げ(上げ潮)」論者と、「保護規制-大きな政府-中央官僚支配-格差是正重視」論者とで、別々に政党を作って2大政党制にすればいいのに。
  • モバイルコンテンツ審査・運用監視機構への通報 - 池田信夫 blog

    私は「はてなブックマーク」で、ブログの記事に「死ねばいいのに」など殺人を示唆するタグをたびたびつけられました。これに抗議しましたが、社長は「改善する」とリップサービスをしたものの、事務局は「何も措置をとらない」と回答し、技術責任者は改善する気がないことを明言しています。 http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/a7b197c6b00ce84d23a5055add588cbc このようなサイトは「有害サイト」として携帯フィルタリングの対象にすべきだと考えますので、ご検討をお願いします。 追記:通報を受け付けた旨の返信が14:09にEMAから来た。

  • 減反政策をやめ、在庫米を輸出せよ - 池田信夫 blog

    町村官房長官の減反見直し発言が、大きな反響を呼んでいる。若林農水相が反発する一方、民主党は賛成している。町村氏の発言は私の地元、北海道ではコメができる場所(水田)の半分は使っていない。世界で糧不足の国があるのにもったいない。減反を見直し、コメを増産することが国際貢献になる。という常識的なものだ。しかし農水省の白須事務次官は、「生産調整を止めて好き勝手に作らせれば、当然コメ価格はどんどん下落する。農家が打撃を受ける」と述べ、自民党料戦略部長を務める加藤紘一氏は「コメは余っている。大豆や小麦を作らないと駄目だ」と述べた。 これは日の農政の社会主義的な発想を示すものだ。どんな作物をどんな価格で売るかは、市場で決めるべきであって、政府が決めることではない。増産で価格が下がるといっても、日の米価は国際価格の3〜4倍で、国際標準に近づくだけだ。百歩ゆずって(サラリーマンより高い)兼業農家

    fromdusktildawn
    fromdusktildawn 2008/06/06
    生産調整より所得補償の方がはるかにマシ、という点には同意。
  • 排出権取引に反対する - 池田信夫 blog

    けさの日経新聞によれば、洞爺湖サミットに向けて政府が今月出す「福田ビジョン」に、政府は温暖化ガスの国内排出権取引制度を明記することを決めたそうだ。かねてから主張しているように、私は(多くの世界の経済学者と同様)この政策には反対である。その理由は、大きくわけて次の4つだ: 第1に、地球温暖化が起こっているのかどうかが疑わしい:今年初め、世界の主要な4つの気候観測機関がそろって、2007年に地表の平均気温が約0.6〜0.7度下がったことを発表した。これは年間としては記録史上最大の低下であり、その後も続いている。図のように、ここ20年のトレンドをとってもほぼ横ばいである。1970年代までは寒冷化していたことが知られており、温暖化が単調に進むというトレンドはみられない。 第2に、温暖化が起こっているとしても、その主要な原因がCO2であるというIPCCの結論には疑問がある:国内だけでも、当ブログ

    fromdusktildawn
    fromdusktildawn 2008/06/05
    炭素税(ピグー税)でやるべき、という点には同意。排出権取引は最初の割り当てゲームで「誰にどれだけ排出権が与えられるか」が利権獲得政治闘争で決まるので不公平や理不尽が発生しやすい。
  • ネット規制よりもユーザーによる制裁を - 池田信夫 blog

    ネット規制法案は、さいわい警察が介入しない形に収まったようだ。民主党の良識に感謝したい。他方、finalvent氏も指摘するように、ブログの「死ね」というコメントを苦にして女子高生が自殺するという事件が起きた。私も「死ねばいいのに」というタグを執拗につけてくるbuyobuyoと名乗る変質者がいるので、はてなに抗議したところ、「来の意味から申しますと好ましい表現ではありませんが、実際には、慣用句的に使われている場合も多くみられる」ので何の対応もしないという回答が来た。しかしbuyobuyoはその後も同様のコメントを繰り返し、12/8にはこういう自称「厳しい」連中には激しい殺意が沸く。と殺人の意図を表明するコメントがあったので、近藤淳也社長に抗議し、「せめてdiggのような評価システムで非常識なコメントを隠すなど改善できないのか」と質問したところ、弊社による削除要請等ではなく、ユーザーの力を

    fromdusktildawn
    fromdusktildawn 2008/06/04
    diggのような評価システムを導入すると、池田先生に対するネガコメは非表示どころか、拡大フォントで表示されそう。火事を見つけると、水ではなくガソリンの入ったバケツを持って駆けつけるブックマーカーは多い。
  • 池田信夫 blog 「比較優位」の幻想

    最近ブログ界で、「日の情報サービス産業に明日があるか」という話題が、ちょっと盛り上がったようだ。たとえばbewaad instituteでは、「日は情報サービス産業で比較劣位にある」という事実を自明の前提として議論が行なわれている。これが霞ヶ関の常識だとも思えないが、ちょっと事実認識がずれているのではないか。 Economist Intelligence Unitの調査によれば、日は世界でもっともイノベーティブな国だ。この調査は特許の数を基準にしているのでバイアスがあるかもしれないが、少なくとも日人がイノベーションに弱いというのは神話である。問題は、要素技術で多くのイノベーションを生み出す日が、情報産業で世界のリーダーシップをとれないのはなぜかということだ。 これはbewaad氏や楠君がいうほど、どうでもいいことではない。コールセンターのような業務をアウトソースすることと、情

  • 市場リスク 暴落は必然か - 池田信夫 blog

    書の原著は昨年、サブプライムローン問題が表面化する直前に出版されたが、ある意味でそれを予告し、従来のリスク管理の手法が通用しないことを警告している点で、"Black Swan"に似ている。著者もMITからウォール街に転じた「ロケット・サイエンティスト」だ。 従来は証券化によってリスクは分散されると考えられていたが、逆にレバレッジを通じて金融機関の密結合が生じ、複雑性が大きくなっている。普通の株式のリスクは株式市場を見ていればわかるが、オプションのリスクは原資産の価格を見てもわからない。地球の裏側で、何らかの事情で投資銀行が資金繰りに詰まってオプションを清算すると、そのオプション価格が暴落し、それがさらに他の銀行の清算をまねく・・・といった連鎖反応で、大きな損失がグローバルに生じることがある。 こうした問題は、経済学でもO-Ring理論として知られており、システムを疎結合=モジュール化

  • 10年は泥のように働け - 池田信夫 blog

    IPA主催による、IT業界の重鎮と学生の対話集会が、今年も開かれた。去年の集会では「3Kの“帰れない”は、帰りたくない人が帰れないだけ。スケジュール管理の問題だ」という重鎮の発言で、かえってIT業界のネガティブイメージが定着してしまったが、今年はIPAの西垣浩司理事長(元NEC社長)の「入社して最初の10年は泥のように働いてもらい、次の10年は徹底的に勉強してもらう」という発言に、学生はみんな唖然としたらしい。 これは伊藤忠の丹羽宇一郎会長の言葉で、このあと「最後の10年はマネジメントを大いにやってもらう」と続くそうだが、これじゃ霞ヶ関の役人と同じだ。若いときは「雑巾がけ」で会社にご奉公し、年をとってから楽なマネジメントで取り返すという徒弟修業型のキャリアパスは、組織が永遠に不変で、自分がそこに定年まで終身雇用で勤務するという前提でのみ成り立つインセンティブ・システムである。 日の年

    fromdusktildawn
    fromdusktildawn 2008/05/29
    そういうダメ経営者が淘汰されるメカニズムがないから業界全体が腐敗し、衰退していくのだから、「経営者の労働流動性」こそがキモのはず。「経営者流動性」をもたらすための具体策を書いて。/外資導入?
  • 崩壊する「日本ブランド」 - 池田信夫 blog

    福島中央テレビのアナウンサーが「ぐっちーさん」なる証券マン(?)のブログの記事を盗用した事件は、会社側が事実を認めて、アナウンサーを降板させる処分を決めた。ところが、当のぐっちー氏の植草一秀氏に関する記事が捏造だという記事が植草氏のブログに出て、話はややこしくなってきた。 まず問題のアナウンサーの記事は魚拓に残っているものを読むかぎり、原文の丸ごと盗用であることは明らかで、処分は当然だろう。植草氏の件は、まだ真偽のほどはよくわからないが、すでに支援グループの2年前の記事で指摘されていて、ぐっちー氏は捏造の事実を認めたという。だとすれば、彼のコラムを連載している『AERA』や、彼を匿名のままアルファブロガーと持ち上げた毎日新聞も、メディアとして失格だ。 この事件は、発端となった記事を読むと皮肉である。ぐっちー氏は、最近の品偽造事件が日人は正直だという「日ブランド」が崩壊している兆候

    fromdusktildawn
    fromdusktildawn 2008/05/26
    「社会が成熟し、多様化するにつれて避けられない現象だ。」「みんな嘘つきだという前提で制度設計をやり直さなければならない。」
  • ITゼネコンはなぜ生まれたか - 池田信夫 blog

    「人材鎖国」の記事をめぐって、コメント欄で激しいバトルが続いているが、前の記事では省いた歴史的な経緯を少しおさらいしておこう。これは拙著の第3章にもまとめたように、80年代の「日的経営」論で周知の事実だが、最近はその流行が終わって久しいため、忘れられているようだ。 まずITゼネコンにみられるような系列下請け構造は、IT業界に限らず、日の製造業に広くみられるが、その起源はそれほど古いものではない。1930年代から萌芽的にはあったが、基的には戦後できたものだ。これは「戦時体制」とも関係なく、むしろトヨタなどの製造業が過小資だったため、多くの企業が協力して生産する体制が50年代にできたのが発端と考えられている。 他方、終戦直後の激しい「生産管理闘争」が終息する過程で、長期雇用によって組織労働者だけを強く保護する「日的雇用慣行」が成立した。したがって固定費となる正社員の雇用を増やさな

  • 人材鎖国 - 池田信夫 blog

    鎖国のリスクを指摘したのは野口悠紀雄氏だが、人材鎖国の問題もかなり深刻だ。コメントで教えてもらったが、NYタイムズまで、日IT産業からエンジニアが逃げていく問題を指摘している。 この10年で、日エンジニアの数は1割へった。特にITゼネコンは3K職場というイメージが定着してしまったため、優秀な学生は外資系を志望する。グーグルへの求職者は年間100万人を超えたが、富士通は2000人の求人でも1割の欠員が出た。それでも79%の日企業が「外人エンジニアを雇う気はない」という。厚労省は「15万7000人の外人エンジニア受け入れた」というが、アメリカでは780万人だ。日の受け入れ人数はシンガポールや韓国にも劣る。 結果的に、日のハイテク産業はアジアに拠点を移さざるをえない。日よりインドやマレーシアやタイのほうが優秀なエンジニアを低賃金で雇えるからだ。資鎖国を求める日経団連で

  • 「ベンチャービジネス」の幻想 - 池田信夫 blog

    今学期から「ベンチャービジネス」という授業をもつことになったので、「ベンチャーの何ちゃら」というをいろいろ読んだが、日人の書いたもので参考になるのは1冊もない。そもそもベンチャービジネスというのは和製英語で、正しくはstartup、起業家という意味ならentrepreneurである。この言葉だけでなく、起業家について一般にひろく信じられている迷信は多い。書は、それを具体的なデータで反証する。たとえばアメリカは他の国より起業家が多く、その数は増えている 起業家の多くはハイテク産業で企業を立ち上げ、その収益率は高い 起業家は若く、新しい技術をもち、夢を実現するために独立する 資金はベンチャー・キャピタルから潤沢に供給される ベンチャーが経済成長の最大の原動力だから、政府が起業を支援すれば成長率が高まる以上は、すべて誤りである。米政府などのデータによれば、OECD諸国で自営業の比率

  • グリーンピースの犯罪 - 池田信夫 blog

    グリーンピース・ジャパンが、日の調査捕鯨で船員が鯨肉を「横領」したとして東京地検に告発したが、逆に彼らの示した証拠なるものが倉庫から盗まれたものだとして、運送会社が青森県警に被害届を出し、県警は捜査を開始した。グリーンピースは盗みの事実を認め、星川淳・事務局長は「ご迷惑がかかったらおわびしたい」とコメントした。星川氏は刑事訴訟法も知らないのだろうが、違法な手段によって収集された物品には証拠能力はないので、彼らの告発は受理されない。 この事件は、エコロジストを自称する連中が常識的なモラルもわきまえていないことを示す点で、象徴的である。そもそも鯨を殺すことが非人道的なら、牛や豚を屠殺するのは人道的なのか。ジャック・デリダは、「鯨やイルカを守れ」という主張をどう考えるか、という質問に対して「そういう哺乳類と他の動物との差異は絶対的なものではありえません」と答えている。彼は「動物たちが人間たち