■徳島-高知で実証運行 地域交通の新たな手段として「次世代型路面電車(LRT)」が全国的に注目され、大阪でも府市統合本部による導入構想が取り沙汰されているが、徳島、高知では線路と道路を走る新型車両「デュアル・モード・ビークル(DMV)」が実用化に向けて動き出している。利用が低迷する四国南東部の公共交通の活性化策として両県などが導入を目指し、2月には試乗モニターを乗せての実証運行も行った。実用化されれば世界初となるDMV。実証運行に同乗し、DMVの課題や将来性を検証してみた。(徳島支局 谷田智恒) 夢の乗り物「線路寸断の被災地こそ導入」 DMVはJR北海道が平成16年に開発した新型車両。道路はバス走行、線路は鉄製車輪と後輪タイヤで走る。車体前部は「ノーズ」(車両の先端部)が突き出た形で、ノーズ内部に鉄道用車輪が格納されている。 海外では80年前から英国やドイツなどで開発が試みられてきたが、技