レイソルが堂々とJ1を制覇した。前身の日立がJSLを制したのが72年シーズンだったから、実に39年、38期振りの日本一である。当時の中心選手は、野村六彦、山口芳忠、平沢周策、松永章と言った選手で、碓井博行、西野朗、横谷政樹、吉川亨と言った後年のスタアでさえ、まだ入団していなかった時代である。 その70年代前半の日立を率いていたのは、高橋英辰氏。氏は長沼氏の前任の代表監督だった。つまり、言わばクラマー氏時代前の、日本を代表する監督だった訳だ。そして、高橋氏が日立を率いて秀でた実績を挙げた事は、クラマー以前に日本サッカーにも相当な蓄積、ノウハウがあった事を示している。実際に、氏が標榜したサッカーは、運動量豊富なサッカー。当時日立は「走る日立」と呼ばれていた。何となく、今日につながるものがあるな。 いや、全くの余談。当時日立とJSL上位を争っていたライバルを俯瞰。東洋工業(サンフレッチェ)はレベ