天橋立の内海・阿蘇海に出現した「カキ殻島」(手前に白く浮き出た部分)(京都府宮津市で、読売ヘリから)=笹井利恵子撮影 日本三景・天橋立(京都府宮津市)で日本海と隔てられた内海・阿蘇海に大量のカキが繁殖し、堆積したカキ殻による「島」が出現する事態になっている。 生息域は天橋立沿いにも広がり、景観を損ねていることから、京都府は11日から集中的な撤去に乗り出す。 天橋立の南西にある「カキ殻島」は最大約1000平方メートルの弧線状。干潮時は陸続きとなり、歩いて渡れるほどだ。天橋立に接する海面にも所々、カキの陸地が現れる。 府や地元住民によると、阿蘇海でカキ殻が目立ち始めたのは約15年前。日本海との水の出入りが少ない阿蘇海は生活排水などによる富栄養化が進んでおり、カキが食べるプランクトンが増えやすい。約20年前まで行われていたカキ漁が価格低迷などの影響で途絶えたことも、殻が堆積した一因とみられる。