オンライン広告でID測定が再び活発化している。欧州でデータのプライバシーに関する法律が変わり、またこの分野に最近、広告最大手WPPのメディア投資部門であるグループM(GroupM)が参入したこともあって、この話題が再び業界の議論の中心になってきたのだ。ポストクッキー時代のID測定をめぐる最新状況を振り返る。 オンライン広告でID測定が再び活発化している。 個人が複数のデバイスを使い分けてたどるユーザージャーニーを、現実的な精度でつなぎあわせることは、これまでずっと不可能に近かった。その主な理由は、モバイル利用はクッキーで追跡できないから、というものだ。そこで、個人と広告の関係をデバイスをまたいで追跡する場面で、「ID測定」が次善の策と見なされるようになってきた。 このコンセプトは新しいものではない。GoogleとFacebookは長年、利用者のログインデータで、ウェブのあちこちで個人を追跡