東京都・多摩地域の水道水源の井戸が発がん性の疑いがある有機フッ素化合物(PFAS=ピーファス)で汚染されている問題で、医療団体などが都に求めた住民の血液検査について、伊藤信太郎環境相は2日の閣議後会見で、国としての支援策を問われ「費用の助成などをする考えはない」と述べた。 伊藤環境相は「現時点ではどの程度の血中濃度でどのような健康影響が生じるか明らかになっておらず、血液検査での健康把握は困難」と説明。健康把握の方法は「(特定健診などの)既存統計の活用が望ましい」と語った。(松島京太)
![PFAS汚染で住民の血液検査費「助成しない」 伊藤信太郎環境相、医療団体の求めには応じない姿勢:東京新聞 TOKYO Web](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/99756baefac1e0862fc6f8e8c9c426923ea87c25/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fstatic.tokyo-np.co.jp%2Fimage%2Farticle%2Fsize1%2F5%2Fa%2F1%2F0%2F5a10303ef28c5df01dee3e2f63aaf8d9_1.jpg)
22日の都感染症対策連絡会議で報告があった。2024年の患者は17日時点で88人。141人だった23年と比べ3倍のペースで感染が確認されている。23年は約3割の42人が死亡した。 病原菌は、子どもを中心に流行する「A群溶血性レンサ球菌(溶連菌)」のほか、B群、C群などがある。手足の痛みや発熱から始まり、症状が急激に進行する。数十時間以内に多臓器不全を発症する。手足の壊死(えし)を引き起こすこともあるため「人食いバクテリア」とも呼ばれる。発症のメカニズムは解明されていない。 都によると、患者は40代が多く、23年に子どもを中心に流行した溶連菌感染症から大人に感染するなどした可能性があるという。英国で10年代から増えている感染力の強い変異株「M1UK株」への置き換わりも感染拡大の要因とみている。都は感染の傾向を分析し、医療機関向けの対応ガイドライン改定を進めている。(渡辺真由子)
「宅配業界では、偽装が常態化している」と訴えるのは、アマゾンや日本郵便の配送をフリーランスで請け負ってきた神奈川県の50代男性だ。「荷物の時間指定があり、間に合わなければ他の配達員が代わりに運ぶなど、常に指揮命令がある」と実態を明かす。 国土交通省によると、宅配事業者による宅配便の取扱個数は昨年が50億個と10年間で4割以上増加。自社商品の配送に特化し統計に含まれないアマゾンなどを含めると伸びはさらに大きい。雇用された運転手の残業時間に罰則付きの上限を課す「2024年問題」が来年4月に迫る中、上限規制の対象外の偽装フリーランスらに大きな負荷がかかる恐れがある。男性は「偽装をやめ、雇用契約するべきだ」と求める。
首都ワシントンの車のナンバープレート。下部に「代表者不在の課税を終わらせよう」とのスローガンが印刷されている 米首都ワシントン(ワシントン・コロンビア特別区)には、西部ワイオミング州などより多い約70万人が暮らし、連邦税も納めているのに、連邦議会議員がおらず投票権もない。選挙は「州」ごとに行うと規定され、首都は「特別区」だからだ。十分な自治権もないため、官民は連携して51番目の州を目指す運動を展開しているが、民主党支持層が多いため共和党が反対している。(ワシントン・吉田通夫、写真も) 「代表者不在の課税を終わらせよう」。首都ワシントンの車のナンバープレートには2000年から、異色ともいえる政治的なスローガンが書かれるようになった。住民の提案に特別区トップの市長らも同調し、公用車に同じプレートを付けている。日本では「1票の格差」の大きさが問題になっているが、米国の首都の住民は、1票すら持って
全国展開する靴小売店「ABC―MART」の千葉県内の店舗で働くパートの女性(47)が、労働組合に入り団体交渉したところ、パートら約5000人の基本時給が平均6%上がった。物価高なのに賃下げを求められ、一人で声を上げたのがきっかけだ。労組の活動に賛同する仲間が少ない現実にも直面しつつ、闘うだけでなく、働く条件を良くするために会社側と対話を重ねている。(畑間香織) 店長から昨年末、評価項目の変更に伴い、時給が20円下がり1010円になると言われた。今回の評価の変更も説明があいまいだった上、食料品が値上がりする中での賃下げに「非正規をばかにした対応」と怒った。女性は、年金が少なく介護が必要な両親の生活費に自分の稼ぎの全額を充てており、受け入れ難かった。
東京都世田谷区は二十二日、二〇二三年度のふるさと納税制度に伴う区税の流出が前年度比十億円増で、過去最大の九十七億円に達したと発表した。二二年度から対策として返礼品を拡充して寄付を呼び込んだが、その効果も吹き消す損失で、保坂展人区長は「大変ショック。このままなら百億円、百五十億円と進む。耐えられない」と国による制度の見直しが必要と訴えた。 流出額は昨年、区民が制度を利用して他自治体に寄付したことに伴う本年度の区税控除額の総計。一三年度は六千万円だったが、年々、特産品など豪華な返礼品をそろえる自治体への寄付が増え、流出額が膨張。十一年間の流出は累計四百五十八億円に上った。 区は長年、返礼品を福祉作業所で作ったお菓子など社会的意義のあるものに限っていたが、昨年度から区内の名店の商品やクーポン券などをそろえ「返礼品競争」に加わった。果たして二二年度は前年度の倍の二億八千万円の寄付が集まったが、流出
審査役111人いるのに1人に集中、全体の25%を担当 難民審査で入管庁公表 柳瀬房子参与員が昨年1231件 入管難民法改正案について、政府が法改正が必要な根拠として引用する「難民をほとんどみつけることができない」との発言をした柳瀬房子・難民審査参与員の年間審査件数が2022年で全体の4分の1を占めていたことが分かった。25日、参院法務委員会で出入国在留管理庁(入管庁)が資料を提出した。参与員が111人いる中、1人に審査が集中する格好で、同発言を法改正の根拠とすることに一部野党や難民支援者から疑問の声が強まっている。
新型コロナのピーク期には、コロナ患者用に転用した精神科の病室=東京都板橋区の都立豊島病院(木口慎子撮影) 東京都立豊島病院(板橋区)の新型コロナウイルス病棟は、ひっそりと静まり返っていた。4月下旬の昼すぎ、入院患者は8人。大半が軽症の高齢者だ。廊下に残る防護服の着脱エリア「イエローゾーン」を示すテープの跡がかつての喧騒(けんそう)を物語る。 感染者のピークは東京五輪・パラリンピックが開催された2021年夏、重症化率が高いデルタ株がもたらした第5波だった。「五輪は見てもいなかった」と安藤昌之院長は振り返る。記憶に残るのは、フル稼働の人工呼吸器をつなぐ緑色のホース、血栓症を防ぐため絶えず患者の足をマッサージする看護師の手、心電図や動脈圧のモニター類…。「あの恐ろしさ。いつ軽症者が重症になるか。しっかり見ていないと、人が亡くなった」。緊迫感にさいなまれた当時は「あまり思い出したくない」。
統一地方選で、議会の勢力図が激変したのが東京都杉並区だ。女性の当選者が男性を上回り、現職や最大勢力の自民党の候補が大量落選。新陳代謝を印象づけた。変化を引き起こしたものは何か。(原田遼)
新型コロナ禍初期に、未承認の薬でありながら、「観察研究」の名目でコロナ患者への投与が続けられた「アビガン」。厚生労働省は、その使用実態に関する調査結果を2月中旬、しれっと発表した。本紙「こちら特報部」の情報公開請求には「不当に国民の間に混乱を生じさせる」として、全て黒塗りで伏せてきた、にもかかわらずだ。発表はA4の紙1枚。結局、アビガン観察研究とは何だったのか。そんな簡単な報告で終わっていいのか。(木原育子)
「近くの公園は、注意書きの看板だらけで入るのに躊躇(ちゅうちょ)する。これで楽しく遊べるのだろうか」。東京都練馬区の飯沢(いいざわ)文夫さん(73)から、本紙の「ニュースあなた発」に情報が寄せられた。この公園では、1枚もなかった禁止看板が、開園から6年で24枚にまで増えていた。なぜ禁止だらけの公園になってしまったのか。(青木孝行)
「第8波の可能性、非常に高い」…都内感染者数が下げ止まり 旅行支援開始や換気不足も不安材料<新型コロナ> 国内観光を後押しする政府の「全国旅行支援」が20日、東京都でも始まった。東京以外の46道府県は11日から実施されており、全都道府県が対象地域となった。新型コロナウイルス禍にあえいできた観光業界は期待感を示す。ただ、厚生労働省によると、19日までの1週間に報告された全国の新規感染者数は約2カ月ぶりに増加に転じた。医療現場や専門家からは流行「第8波」の到来を懸念する声が上がる。(加藤健太、三宅千智、榊原智康) 厚労省に対策を助言する専門家組織の脇田隆字座長らは20日に開いた会合で「国内の多くの地域で増加に転じており、国外の状況から考えても第8波が起きる可能性は非常に高い」との分析を示した。都医師会の尾崎治夫会長も19日の記者会見で「(都内の)感染者数は下げ止まりの状況だ」として第8波へ
われわれが繰り返し聞かされてきた、南海トラフ地震の30年以内の発生確率が「70〜80%」という国の予測(80%予測)。それがどう計算されたのかはほとんど知られていない。その確率の根拠が江戸時代に港を管理していた役人の一族に伝わる古文書だと、知り私は驚いた。 南海トラフ地震 静岡県の駿河湾から九州沖の海底に延びる溝(トラフ)沿いで起きる巨大地震。過去1400年の歴史上、100〜200年間隔で大地震が起きている。政府の中央防災会議は2012年、最悪の場合、死者が約32万人に上ると想定。地震調査委員会は13年に南海トラフ全域でマグニチュード(M)8以上の巨大地震が30年以内に起きる確率は60〜70%と発表。18年には年数の経過により70〜80%と引き上げられた。
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く