SF(サイエンスフィクション)、この言葉が私たち人類に与えた影響は計り知れない。宇宙への旅や人工知能、メタバース、実際に実現されたものからそうでないものまで、フィクションは私たちの社会につねに何らかの変化をもたらし続けてきた。そんなSFは今、どのような状況にあるのだろうか。 CEDEC 2022で行われたセッション「SF思考とSFプロトタイピング:SFを取り巻く最新動向」では、今現在のSFがどのような環境に取り巻かれているのかについて詳しい解説が行われた。登壇したのは慶應義塾大学理工学部管理工学科で准教授を務める大澤博隆氏だ。 本稿では、SFの最新の動向を知るとともに、SF的思考が私たちの生活をどのように変革させるのかまで、その全貌を詳しく探っていく。 まずは登壇者である大澤博隆氏について少しばかり解説しよう。 大澤氏の研究分野は「ヒューマンエージェントインタラクション」と呼ばれる専門分野
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