ひょうたん美術館は茨城県小美玉市(旧美野里町)にある、ひょうたん・武具・古美術などを展示している美術館です。鎌倉時代、江戸時代の瓢箪や珍しい瓢箪など全国各地より館長自ら60年の歳月をかけて集めた逸品です。 古来、瓢箪はいろいろな人に愛され、かの菅原道真公は大宰府の梅の木の下で瓢酒を楽しみ、太閤秀吉の千成瓢箪は、あまりにも有名です。水戸においても藤田東湖は”瓢や瓢…”の詩を残しております。私は、青年の頃、ある老人より一個の瓢箪をいただき、あわせて面白い格言を教えていただきました。 “腹に実のない瓢箪さえも胸にくくりはつけてある” “ぶらぶらと暮らすようでも瓢箪は胸のあたりにしめくくりあり” 人はここ一番というときには、しっかり心をひきしめることと解し、私の人生の糧としてまいりました。以来六十年間、全国より古い時代のある瓢箪を集めに集め、いまでは数千個。瓢箪の皿や掛け軸、火鉢、花篭、徳利等とあ