発達障害などのため、他人との意思疎通に困難を抱える子どもが学ぶ「自閉症・情緒障害特別支援学級」。地域の小中学校に設置するかどうかは自治体の判断に任されており、1学級も設置していない自治体も少なくありません。通常学級でうまくいかず、かといって既存の特別支援学級にも入れず、はざまで困っている子どもがいます。 地域で大きく異なる設置状況 小学校や中学校に設置されている特別支援学級は、知的障害、肢体不自由、身体虚弱などの障害種別になっている。文部科学省の2021年度学校基本調査によると、小学校には全国で計5万909学級、中学校には計2万1635学級が設置されており、そのうち自閉症・情緒障害特別支援学級は小学校2万3368学級、中学校9622学級と半数近くを占める。それぞれ12万266人、4万4842人の児童生徒が通っている。 〈特別支援学級の対象障害種〉 知的障害 肢体不自由 病弱及び身体虚弱 弱