世の中にはすでにこれだけ格差問題についての研究知見が溜まっている。 何をどうすれば実際に社会が良くなるのか、知恵の基盤を拝読して考えよう。
●「人権」を重んじる文化規範では… 人は各自に与えられた条件の中で何を発揮できるかを試されている。 条件を下した「至高の理念」との絆が、「人と人」のしがらみより強く観念される。 ヒトの可能性の発揮を阻害する行為や制度は、至高から配された「人の権利」を損なう悪事だとされる。 ●日本がやらかす集団主義は、「人権」文化圏からは真逆のように見えてしまう。 集団の都合のために人間はあり、人は集団からハブられないように皆の顔色をうかがいながら、集団内の「身分」の獲得に必死になる。 権利は集団を統べる権力者にあり、民が得る権利は、おこぼれ。 おこぼれを得るにふさわしくない弱者は、集団の富を搾取する悪。 「人権」が成り立つ素地がない。 なぜこんな違いがあるんだろう。 それに加えてもうひとつ、腑に落ちなくてどうにも気になっていたことがある。 ↑これ。 年寄りを敬うとか、年功序列がデフォになってるとかで、 な
倫理(ethics)というのは外的に規定された社会的なルールのことで、職業上の義務などは倫理の範疇である。 道徳(morals)というのは個人的な信条(プリンシプル)に基づく行動規範のことである。 「倫理」は社会的なもので、「道徳」はより個人的なものだともいえる。 リベラルな大人になる子どもたちは、三歳のときすでに問題に直面したときに乗り越える能力を発揮し、自発的で表現力豊かで、独立心が強いという特徴があった。 保守的な大人になる子どもたちは、三歳の時点で、不確かな状況に置かれると居心地悪く感じ、罪の意識を感じやすく、怖い思いをすると固まってしまうような子どもだった。 感情的な直感を抑えて、合理主義的に「最大多数の最大幸福」を目指して行動するための認知的制御機能は、脳においては、おもに背外側前頭前野と呼ばれる部分の機能だと考えられている。 前部帯状回、右の扁桃体、島皮質前部。実のところ、こ
📖 これぞ功利主義マニアックス!とでも呼んでみたくなるほどの、功利主義への情熱(偏執?)あふれた倫理考察本。 道徳は普遍的協力を促すために進化したのではなかった。それどころか、集団間の競争を勝ち抜く装置として進化した。 私たちに必要なのはメタ道徳だ。従来の道徳が、それぞれ異なる利己的な利害を抱えた個人間の不一致を解決するように、異なる道徳的理想を掲げる集団間の不一致を解決できる道徳システムだ。 私たちはこれまで、正しいと感じられる普遍的な道徳原理を探してきたが、そんなものはおそらく存在しない。正しいという感覚は、低レベル(集団内)ではうまくいっても、高レベル(集団間)ではうまくいかないだろう。 サルも、内集団の仲間への潜在的選好を示す。分類課題の実験で、サルも、果物のような良いものと内集団の成員、クモのような悪いものと外集団の成員を結びつけたのだ。 人種的偏見が強く、また広く見られること
ともすれば無機的に終始しかねない題材なのに、どんどん読ませてくれるスグレモノ。 親子二代で駆け抜けてきた世界の科学史も厚く暖かく、魅せてくれるのだ。 ガリレオは『自然の法則は数学の言葉で書かれている」と言い、ケプラーは「数式の力を借りずに考えるのは暗夜に灯火なしにさまようようなものだ」と言っている。 電磁誘導を発見したファラデーは「それがなんの役に立つのですか」と問う有名な政治家に、「あなた方はいずれ電気に税金をかけるようになるでしょう」と答えた。彼は自分の発見の価値をよく知っていたのである。 ヤリイカの直径約1mmもある巨大神経線維を興奮が伝わる速さは、毎秒約20m。ヒトの有髄神経は直径はわずか約20μmだが、伝達速度はヤリイカの5倍の毎秒100m以上に達する。 脊椎動物の有髄神経は維持するエネルギーが少なくてすむ。エネルギーを浪費する無髄神経の無脊椎動物では、限られた数の神経細胞しか持
■ 図書館で借りる 「 カーリル 」 最寄りの図書館から、目的の本のありかを探しだしてくれるサイト♪ 在庫があるか貸出中か、までわかります。 電子書籍を無料で貸し出してくれる図書館もあります ↓ ↓RT 電子図書館(電子貸出サービス)実施図書館(2020年01月01日) 自治体の公共図書館における「電子書籍貸出サービス」を実施している図書館となります。(電子出版制作・流通協議会 電子図書館・コンテンツ教育利用部会まとめ)https://t.co/ZKbSXLCDVz — 小二田 誠二 (@KONITASeiji) 2020年3月2日 ▶ 大学図書館の蔵書は 「 CiNii 」 で検索できますね。 [ニュースリリース] CiNii Booksに新機能/新日本古典籍総合データベースと連携/古典籍の本文画像公開ページに直接アクセスhttps://t.co/8Idy3zHtJT pic.twitt
📖 クマ害の中の、特に人間を襲撃する事例について、アメリカの国立公園での80年代における事例を中心に、さまざまなケーススタディをまとめた、評判の高いずっしり本。 この日本語版を出版したのが、北海道大学図書刊行会ってのがほんとマジです。地元的に切実です。 グリズリーは少なくとも時速48km、秒速13mのスピードで突進できることを忘れてはならない。 100mダッシュを10秒フラットで走るオリンピックのスプリンターは、1秒間に10mしか進んでいないのだ。 もし近くに木立があり、クマが200m以上離れていたら、木に登る時間があるだろう。 グリズリーが5m以上登って人を負傷させた例は、わずか1件しかない。だから私は、時間とチャンスがあるかぎり、できるだけ高く登ることにしている。 攻撃的なグリズリーと向き合ったハイカーたちが何か物を落とした16件の事例では、そのうち7割のケースで、クマは立ち止まって
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