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ブックマーク / www.anlyznews.com (7)

  • 日本では女性への暴力は少ないと言う調査結果に困惑するフェミニスト

    ask.fmで紹介されて拝読したのだが、大阪府立大学人間社会学研究科で学位を取得したフェミニストの小松原織香氏(font-da氏)が、「女性に対する暴力被害は、EUと比較すると、少ない。暴力の形態に限らず,EUのほぼ半分である」と言う龍谷大学の津島教授と浜井教授の調査結果*2に困惑をして難癖をつけていた*3。フェミニスト vs 犯罪社会学と言うのが興味深いが、それはさておき難癖になっていることを言及しておきたい。 小松原氏は、 性差別が強く性教育が行き届いていない国では、被害者が自分が暴力を受けていてば、それに気づかず、「暴力であること」自体を認知できない。 ので津島・浜井の結論は支持できないと言うのだが、さすがに日に夫に殴られた事を暴力だと認識できないはいないであろう*1。 性的暴力であれば、夫婦間での性的暴行を法的に認めない社会であれば、夫と不意ながら性行為を行なっても性的暴行だ

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  • ニュースの社会科学的な裏側: ジェンダー論をやっている社会学者は“被害者”

    社会学者の千田有紀氏の何度目かの炎上騒動の最中なのだが、「市民的公共性」と言う単語を濫用して突っ込みを受ける*1ばかりではなく、自分は権威なのだから素人は学識を疑うなと言う姿勢の過去の発言が槍玉にあがっている*2。 今回の事例だけではなく、他分野から見て根拠をよくつけられていない主張を社会学者がすることは多く、社会学と言う学問への疑問が渦巻く自体になっている。しかし、千田有紀氏の議論に関しては、社会学と言うよりはジェンダー論に内在した問題に思える。 1. ネット界隈で露呈するジェンダー論界隈の主張の脆弱さ ネット界隈ではお気持ち表明と揶揄されているが、ジェンダー論者はその程度の論理しか構成できない。 小宮友根氏は相関と因果の見分けがついていなかった*3し、古谷有希子氏のときは彼女がまだ院生であることを加味しても、周囲の社会学者はあれだけ初歩的な間違い*4を指摘することなく、むしろ擁護してい

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  • 男と女は違うことを認めないと、女が困ることになる

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  • ネット世論調査は回答者数が多くても、標本の偏りが激しい

    最近の安倍内閣の支持率急落を受けて、ネット界隈の安倍総理のファンが回答者数が多いネット世論調査ではもっと支持率が高いので、新聞社や通信社などが行なっている世論調査の結果がおかしいと言い出している。ちょっと前までは、アンチ安倍の人々が世論調査の数字を疑っていた。しかし、社会調査法のイロハで教わる事だが、明らかにネット世論調査の方がおかしいので、もっとそれらしい他の陰謀論を考えて欲しい。 1. ネット世論調査は、特定サービス利用者や特定メディア読者だけが回答者 現状のネット世論調査は、特定サービス利用者や特定メディア読者が気が向いたら応えると言うものになっている。ニコニコアンケートにしろ、日経済新聞のクイックVoteにしろ、そこに好んでアクセスしている人々が回答者になるし、SNSで自分で投票を募っても自分が繋がっている範囲かそこらの意見しか拾えない。また、そういうアンケートに応えることに興味

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  • 貨幣経済の前は、物々交換経済ではなく、統制経済か贈与経済だった

    貨幣の歴史は古い。現代の紙幣は、金や銀の預かり証である金匠手形が、17世紀にスウェーデンで国家承認されたのが始まりとされる。鋳造貨幣は、紀元前7世紀にリディア王国でエレクトロン貨が造られている。商品貨幣はさらに古く、紀元前18世紀頃に書かれたハンムラビ法典を見ると銀を商品貨幣として使っていたのが分かる*1。紀元前36世紀のシュメール人も少なくとも価値尺度財として銀を使っていたようだ*2。 商品貨幣が現れる前はどうかと言うと、物々交換が行なわれていたと漠然と考えている人が多いかも知れない。経済学の祖とされるアダム・スミスは、物々交換経済で分業を推し進めると取引コストがかさむので、貨幣が発明されたと主張していた。しかし現代の人類学者はこれを間違いと考えていて、貨幣経済の前に物々交換を日常的に行なう経済が存在したとはしていない。 "The Myth of the Barter Economy"と

    貨幣経済の前は、物々交換経済ではなく、統制経済か贈与経済だった
  • 貧困層に出納帳をつけてもらって分かったこと

    ネット界隈で貧困問題が熱く語る人は多いのだが、実は良く分かっていない事も多い。低収入なのは確かなのだが、一般に何に幾ら支出していて、どういう遣り繰りをしているのか、分かる統計は意外にないものだ。国際援助を受けている開発途上国でも同様のところがあるのだが、貧困層に出納帳をつけてもらって*1その実態を明らかにした人々がいる。PORTFOLIOS OF THE POOR(邦訳:最底辺のポートフォリオ)は、その成果をまとめたもので、足場のしっかりした議論が展開されている。日でもテレビ番組で妙な事例を紹介する前に同様の取り組みを行なえば良いと思うのだが、それはさておき、内容を簡単に紹介してみたい。 何章にも渡って事例が色々と紹介されていて、かなり分量のある付録に具体的な集計データとその取り方が細かく紹介されているのだが、書の議論はそう複雑な話ではない。貧困層は事故・病気・冠婚葬祭などの大きな支出

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  • 会計がどう社会に受容され、どう歴史に影響して来たかが分かる「帳簿の世界史」

    一部の界隈で評判が良かったので、簿記技術や会計制度の発達史を期待して「帳簿の世界史」を読んでみた。帳簿とその監査で構成される会計がどう社会に受容され、どう世界史に影響して来たかが書かれていた。経済危機に関心がある人には、興味がそそられる逸話が多く紹介されている。原題は「決算 - 財務説明責任と国家の興亡」と言った感じで内容にあっているのだが、これでは売れないと思ったのか、出版社もしくは訳者の意向でちょっとミスリーディングなタイトルになっていた。こういうわけで、会計制度の発達については少し言及されるが、ほとんど説明はされない。 1. 会計が国家の興亡を決める 財政規律が緩んで政府が傾くとき、会計がなおざりになっていると言うのは、誰でも知っていそうな教訓である。しかし、どうしてなおざりになりがちなのかを説明できる人は、そうはいないであろう。歴史小説では為政者が浪費家であるような記述が多いが、

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