タグ

ブックマーク / www.msz.co.jp (7)

  • マンガで読む 資本とイデオロギー | みすず書房

    「今日までのあらゆる社会の歴史は、さまざまなイデオロギーと正義を追求する、闘争の歴史である」 ――トマ・ピケティ 不平等の原因はなんなのだろう? なぜ不平等はなくならないのだろう? ある貴族の家系を、フランス革命、帝国主義、ふたつの世界大戦、戦後の高度成長期、そして1980年代の保守革命から、格差が拡大する現代までたどり、その8世代の人々が直面した富と社会の変貌から、こうした格差の謎にせまる。 不平等の歴史的変化を理論的に分析してきた世界的権威の仕事を、わかりやすく理解できる入門書。 1901年 ジュール[年代と家系の登場人物] 累進税の揺籃期 20世紀初頭の不平等なヨーロッパ 税金――自由、平等、定率? 累進税、それは再分配のツール 1789年 ピエール & ジャン=バティスト ロッド、強制賦役、バナリテ――頂点に立つ貴族 貴族、聖職者、第三身分――不平等な三層社会 1789年、特権の廃

  • ジャンヌ・ダルク | 預言者・戦士・聖女 | みすず書房

    重要なのは、ジャンヌ・ダルクを「脱神話化」すること、つまり彼女を依然として取り巻く勝手な推測や仮説から可能なかぎり解き放つことである―― 英仏100年戦争(1337-1453)の時代、フランス王国とはどのような「国家」であったか、戦争の渦中で生まれた「国民感情」とはいかなるものであり、騎士の戦争から傭兵と庶民の戦争にいかに移行していったのか、そしてそのなかで登場したオルレアンという地方の農夫の少女、ジャンヌ・ダルクとは? 書は、600年に及ぶ研究史のあり方をふまえ、以上の観点を中心に、ジャンヌ・ダルクを彼女の時代の最良の史料によってのみ語り、歴史家としてジャンヌ・ダルクとその時代に接近する試みである。おそらく今日までで最も信頼できる一書になるだろう。 聖人の声を聴いたオルレアンの少女は、どのようにしてシャルル七世にその預言を伝えるようになったのか、司令官となったジャンヌの活躍の詳細は、そ

  • ゲノム裁判 | ヒト遺伝子は誰のものか | みすず書房

    科学技術の発展は、人類にとって歓迎すべきことだが、その利用が重大な人権問題につながる場合もある。嘘発見器による冤罪事件や、警察の捜査に利用されるDNA鑑定技術がはらむ諸問題、遺伝子情報を根拠にした差別的扱いなどが代表的だ。 アメリカ自由人権協会(ACLU)科学顧問のターニャ・シモンチェリは、協会が管轄する、科学と人権が交わるこうした問題に、科学的助言を行う立場にあった。そんな彼女は2005年のある日、同僚にこんな相談をする。「“遺伝子特許”には問題がある」。この小さな相談が、世界中の注目を集める歴史的裁判のはじまりだった――。 「ヒト遺伝子に特許は認められるのか?」 このシンプルな問いに、合衆国最高裁が審判を下したのは2013年。足かけ8年の舞台裏には、がん患者や疾患の遺伝的保因者、研究の自由を求める科学研究者、特許で利益を得るバイオ業界、そして原告・被告双方の訴訟弁護士や特許を承認してき

  • 資本主義だけ残った | 世界を制するシステムの未来 | みすず書房

    「理論、データ、歴史、批判的思考――社会科学の頂点のひとつがここにある。格差は誰かのせいでも、ましてや自分のせいでもない。それは資主義のシステムにあるのだ」 吉田徹(同志社大学教授) 『エコノミスト』誌ベストブック 『フィナンシャルタイムズ』紙ベストブック 『フォーリン・アフェアーズ』誌ベストブック 『プロマーケット』誌ベストブック 『プロスペクト』誌ベストブック 「われわれの未来についての、重要な問題をすべて提示している」ゴードン・ブラウン(元英首相) 「経済統計の第一人者[による]豊かな議論だ」ジェームズ・K・ガルブレイス(テキサス大学オースティン校教授) 「北京に住むのか、ニューヨークに住むのか、決断のときは近づいている」エドワード・ルース(『フィナンシャル・タイムズ』紙) 「この二つの資主義が世界情勢を支配している。両者の共進化が今後数十年の歴史を形成することになるだろう」『エ

    資本主義だけ残った | 世界を制するシステムの未来 | みすず書房
  • 鳥類のデザイン | 骨格・筋肉が語る生態と進化 | みすず書房

    もし空を飛べるとしたら、どう生きるか。その答えは、鳥たちのくちばしや足の形、翼の曲線に表れている。 飛ぶことは、鳥類のボディプランに厳しい制約を課している。羽ばたきの負荷に耐える堅牢な胴体、その可動性の小ささを補う長く柔軟な首、後肢のみで立つための姿勢。基的なデザインは驚くほど一貫している。 しかしその一方で、飛行能力によって驚くほど多様なライフスタイルへの可能性が開かれ、そしてそれぞれの生態に応じた、1万種ものデザインが生まれた。たとえば、森林での機動性を重視するもの、長時間の滑翔やホバリングを得意とするもの、暗視能力や聴覚を磨いて夜間に行動するものなど。鳥類は世界中のニッチに進出している――そしてなかには、飛行能力を捨てたものもいる。 著者は、25年をかけて鳥の死骸を集め、骨格にし、ポーズをとらせて、その機能美を見事に描き出した。 書は、羽の下に隠された恐るべき進化の多様性を、卓抜

    鳥類のデザイン | 骨格・筋肉が語る生態と進化 | みすず書房
  • 兵士というもの | ドイツ兵捕虜盗聴記録に見る戦争の心理 | みすず書房

    英米軍はドイツ兵捕虜同士の赤裸々な会話を盗聴し、膨大な記録を残した。この画期的史料を歴史学と心理学で分析し兵士の質に迫る。 第二次世界大戦中の英米軍は捕虜にしたドイツ兵の収容所に盗聴器を仕掛け、詳細な記録をとっていた。その総量は付随資料を含むと15万ページに及ぶ(記録の概説は「補遺」に記載)。 兵士から見た戦争については従来、調書、家族への手紙、回想録などが利用されてきたが、自己を正当化したり後づけの知識で補正されるなど、史料として多くの限界を抱えていた。しかし、盗聴されていることを知らない捕虜同士の会話は赤裸々で、ドイツ国防軍のみならず軍隊一般の心性史に新しい視座を拓く可能性を持っていた。 戦後も保存され1996年に機密解除されながら、書架に埋もれていたそれを発見した歴史家ナイツェルは、史料としての性格を看破し、社会心理学者ヴェルツァーに協力を求めた。人々の内面に触れるこうした史料の可

    兵士というもの | ドイツ兵捕虜盗聴記録に見る戦争の心理 | みすず書房
  • 料理と帝国 | 食文化の世界史 紀元前2万年から現代まで | みすず書房

    壮大なる歴史——そんな表現がふさわしい一冊。書は、紀元前2万年の穀物料理から現代のハンバーガーまで、世界の文化の興亡をたどった大著である。政治や経済、社会、宗教などに影響を受けてが形づくられ、周期的に大きな変化を遂げて新たな文化が生まれ、そのいくつかが世界中の国々を圧倒するようになった。そうした様相を明らかにしている。 全編を通して各時代の調理の習慣、儀礼の方法やその意味がこまやかに説明され、古今東西の料理の数々が紹介される。様々な穀物類、多種多様な野菜・果物、香辛料、水産物、肉、乳製品、嗜好品……。古代ギリシャの生活、オスマントルコの文化、イギリスの上流、フランス王朝の晩餐、カウンターキュイジーヌ……。商人や宣教師や軍隊が、海を越え山を越え、砂漠を渡り国境を越え、いかに文化を普及させてきたか。そこにはどんな出来事があったのか。包括的な歴史を見事に描いている。 膨大な

    料理と帝国 | 食文化の世界史 紀元前2万年から現代まで | みすず書房
  • 1