「今日までのあらゆる社会の歴史は、さまざまなイデオロギーと正義を追求する、闘争の歴史である」 ――トマ・ピケティ 不平等の原因はなんなのだろう? なぜ不平等はなくならないのだろう? ある貴族の家系を、フランス革命、帝国主義、ふたつの世界大戦、戦後の高度成長期、そして1980年代の保守革命から、格差が拡大する現代までたどり、その8世代の人々が直面した富と社会の変貌から、こうした格差の謎にせまる。 不平等の歴史的変化を理論的に分析してきた世界的権威の仕事を、わかりやすく理解できる入門書。 1901年 ジュール[年代と家系の登場人物] 累進税の揺籃期 20世紀初頭の不平等なヨーロッパ 税金――自由、平等、定率? 累進税、それは再分配のツール 1789年 ピエール & ジャン=バティスト ロッド、強制賦役、バナリテ――頂点に立つ貴族 貴族、聖職者、第三身分――不平等な三層社会 1789年、特権の廃