この画像を大きなサイズで見るベラ科のイエローヘッドベラ public domain/wikimedia 道具を使うことができるのは知能の証とされてきた。そして最近、南米ブラジル沖の海で、貝をくわえ、岩に打ち付けて中身を取り出していた魚の姿がダイバーによって撮影された。 この行動は、「魚が道具を使用する」ことが科学的に初めて確認されたもので、魚の認知能力に関する常識をくつがえす可能性もある。 だがもしかしたら、道具を使うことに、高度な知能など必要ないのかもしれない。人間中心に考えられてきた知能の定義が、今まさに揺らいでいる。 岩に貝を叩きつけて割るベラ科の魚 道具を使うことが報告された魚は、インド・太平洋や大西洋西部などに生息するスズキ目ベラ科のホンベラ属だ。鮮やかな色彩を持つものが多く、観賞用の魚として人気がある種もいる。 2025年、オーストラリアのマッコーリー大学のジュリエット・タリエ
