新たな角度と言葉からラップミュージックに迫る文筆家・つやちゃんによる、ラップと漫才というふたつの口語芸能のクロスポイントの探求。『クイック・ジャパン』と『QJWeb』による合同連載「扇動する声帯──ラップと漫才の時代」。 Chapter1「スピードの美学(前編)」 しゃべること、その原始的な行為! ある者が、自分自身の背景を背負い丸腰のまま声帯を振動させる。相方という/もう一人の声と/ラリーを交わすことで/刻まれる/リズム=漫才。ビートという/多彩な音と/絡むことで/刻まれるリズム=ラップ。コンディションによってさまざまなテクスチャーをまとうそれら声が生み出す、振動の先のうねり。 本連載は、まったく異なる「漫才」「ラップ」という双方の営みによって駆動し続けている口語芸能を行き来しながら、時に重ね合わせることでその糊代を探し、時に比較することで反射し合った姿を確かめていく。そこには、ある重大
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