大航海時代、ヨーロッパ人たちは琉球を「レキオ」と呼びました。そして「ゴーレス」もまた琉球人を指す名称として知られています。トメ・ピレス『東方諸国記』にはこうあります。 レケオ人はゴーレスと呼ばれる。彼らはこれらの名前のどちらかで知られているが、レキオ人というのが主な名前である。(レキオ人)は7、8日でジャンポンへ行って彼らの商品(小箱など調度品、扇、刀剣)を金や銅と交換する、レキオ人がもたらすもの(金、銅)は全部ジャンポンから来る。そしてレキオ人はジャンポンからの荷をルソン布などの商品と交換する。 このゴーレスという名前の由来はいったい何なのか、これまで明らかにされてきませんでした。しかし近年、歴史研究者の的場節子氏によってこの謎が解明されました(『ジパングと日本』)。的場氏は西欧側の史料を丹念に読み込み、琉球の金の入手先である「ジャンポン」「チャンパン」「ジャボンガ」「ぺリオコ」などが日