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ブックマーク / www.shinjuku-shobo.co.jp (2)

  • 志 村 章 子/コラム

    『ガリ版文化史』(1985年刊,田村紀雄氏との共編著)が、まさか17年後に重版(通算3刷)になろうとは。類書がないとはいえ、村山さんから連絡をいただいたときは、驚くやら、うれしいやら。しかも初版当時のままの活版印刷。これはもう奇跡に近いのではないか。 1970〜80年代、私は『月刊文具と事務機』(1923年・創刊)という文具業界専門誌の編集者だった。一見ガリ版とは近いような遠いような世界だが、もともと謄写版(ガリ版)、そして消耗品のヤスリ、原紙、鉛筆、修正液、ヤスリ掃除用ブラシなどは、鉛筆や万年筆のように文房具店の定番商品だったので、ガリ版は私の仕事の範疇にあった。 それに私自身がガリ版刷りの愛好者であり、ガリ版の歴史をまとめる仕事は、いま思い出してもなつかしく楽しい日々であった。関係者への聞き取りや資料収集作業は、自身が長らく親しんできた簡易印刷器の広がりと深さのなかに身をゆだねる旅であ

  • ゆの字ものがたり

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