2007年1月25日木曜 平安貴族も武士?あるいは、文武両道 平泉の世紀 「馬」(旧12月7日、己未) ヨッフムのブルックナーを、BGMに聞くともなく耳にしながら、本など読む。なんとなくブルックナーという気分だ。それも、真剣に聞くというわけではなく、聞き流すという感じ。ブルックナーをこのように聞き流したいと思うことは珍しい。 二月か三月に平泉に行こうと思っている。で、先日から、高橋富雄『平泉の世紀 古代と中世の闇』(NHKブックス、1999年5月)を読んでいる。この本が結構面白い。カバーの見返しには 《「平泉からの新しい日本史」 征夷大将軍源頼朝に滅ばされ、歴史の脇役へと追いやられた平泉。しかし、史料の大胆な読み直しから明らかになったその実像は、我々の想像をはるかに凌駕し、京都朝廷や鎌倉幕府にも劣らない壮大な国家構想の存在と文化創造の精神を語る。東北地方を南北に縦断し、本州最北端の十三湊へ