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ブックマーク / gkmond.blogspot.com (2)

  • 柴田宵曲 『古句を観る』

    幸田露伴から安東次男まで、注釈鑑賞のもかなり読んだが、知識は得ても、『古句を観る』のように、酔ったことはなかった。 酔った。といっても、いい気持ちになった、というだけではない。読んでいるうちに、著者の文章に同化して、読みおわったときには、成長したような気持、というと嫌味だけれども、自分が変わった感じがした。 宵曲氏の元禄俳句のえらびかた、鑑賞をたすけるための近代俳句、近代短歌、近代詩のえらびかた、そしてなによりも、文体が気に入ったのである。研究、考証、鑑賞でありながら、それ自体が芸術になっている。(原文は旧字新仮名) うえに掲げたのは『柴田宵曲文集4』の帯に書かれていた都筑道夫による推薦文。さすがの紹介はお手の物というか、ツボをしっかり押さえた褒めっぷりで、だいたいこんなであるし、そもそも青空文庫に収録されているので、さっさと文読み始めてもらえば合う人はそのままつらつら読み続けるん

    柴田宵曲 『古句を観る』
  • 森銑三・柴田宵曲 『書物』

    『古句を観る』の感想でも書いたとおり、柴田宵曲を知ったきっかけは森銑三。そのふたりの共著なので買うだけはとっくに買っていて棚の肥やしにしていたのを勢いのままに引っ張り出して読んでみた。amazonの内容紹介はこんな。 生涯を近世の書物研究にささげた森銑三(1895―1985),柴田宵曲(1897―1966)による書物をめぐる随想集.真向から書物,読書,出版についてのモラルとでもいうべきものを説く森銑三に対し,淡々とした文章でそれらの楽しみを語る柴田宵曲と,文章は対照的であるが,どこから読んでもおもしろい1冊になっている.(解説=中村真一郎) てっきり岩波文庫の表紙に書いてあることと同じかと思ったら、「どこから読んでもおもしろい1冊になっている」ってところは文庫表紙だと「その端ばしに「書物への愛」があふれている。」と違いがある。なんでなんだろね。 だいたいはこの紹介文のとおりかなという気が

    森銑三・柴田宵曲 『書物』
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