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ブックマーク / shobunsha.info (4)

  • vol.2 岐阜ポルターガイスト団地に「来た」もの――吉田悠軌の異類捜索記|晶文社

    全国の霊能者たちが、その団地に次々と集まってきたのは、2000年晩秋のことだった。 あるものは悪霊を退散させようと、あるものは土地の祟りを鎮めようと、怯える住民たちに自らの見立てを説明していく。さらにマスコミ各社までもが、彼らを囲むようにして陣取り、激しい報道合戦を繰り広げる。 映画『来る』のクライマックスシーンさながら、郊外の団地は時ならぬ大騒動に巻き込まれた。 小さな前兆は、1999年春の時点ですでに始まっていた。 名古屋市街から車で一時間ほどの岐阜県・富加町。その一角に新築された町営「T住宅」に、ぽつぽつと入居者たちが住み始めた頃である。 時を置かずして、不審な物音が響いているとの訴えが、住人たちから漏れ出てきた。 「ギシッギシッ」と壁がきしむ音。天井を何かが「トトトトッ」と走る音。他にも「ガラス瓶が転がる音」「ノコギリで切る音」「トンカチで叩く音」など多種多様なノイズに悩まされてい

    vol.2 岐阜ポルターガイスト団地に「来た」もの――吉田悠軌の異類捜索記|晶文社
  • vol.1 人面犬――吉田悠軌の異類捜索記|晶文社

    夕暮れの路地裏を歩いていたら、ふいに物音がした。 ゴミ捨て場でい物をあさる、野良犬の後ろ姿だ。ふざけて小石を投げつけてみると、犬がゆっくりこちらをふり向く。 その顔は、人間そっくりではないか。 「……ほっといてくれ」 疲れた中年男のような表情でつぶやくと、犬はすたすた歩き去っていった。 20世紀後半は、年代末になるごとに新たな怪奇譚が流行したものだった。1979年には口裂け女が、1999年にはノストラダムスの大予言があったように、1989年のオカルト・トピックが「人面犬」なのは間違いない。翌90年にかけて日中で大流行したこの噂は、現在もしばしば都市伝説の典型例として取り上げられる。 もっとも当時の日に、「都市伝説」という用語はまだ定着していなかった。この言葉が一般社会に登場したのは、J・H・ブルンヴァン『消えるヒッチハイカー』の訳書刊行に際し、大月隆寛らが「Urban Legend」

    vol.1 人面犬――吉田悠軌の異類捜索記|晶文社
  • 『平成パンツ(略)』刊行記念トーク:松永良平さん×髙城晶平さん対談(後編)|晶文社

    松永良平さん『ぼくの平成パンツ・ソックス・シューズ・ソングブック』の発売日当日にHMV Record Shop渋谷で開催された、髙城晶平さん(cero)と松永さんの対談より一部を抜粋し、前後編に分けてお送りします。 後編は、noteで書かれていた「平成パンツ」がになっていく過程、デザインの裏話などを通じて「どんなにしたかったのか」を髙城さんに引き出してもらっています。お二人の考える「ノスタルジー」についても話してもらいました。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 前編はこちら 「いつも描いてるイラストで」とお願いした(松永) 松永 noteで書いてる最中に、知り合いからも「おもしろい」って言われることがときどきあって。 髙城 いや、おもしろかったですよ。 松永 そこはずっと半信半疑のままだった。おもしろいのかどうかは自分では決められないから、「じゃ

    『平成パンツ(略)』刊行記念トーク:松永良平さん×髙城晶平さん対談(後編)|晶文社
  • 『平成パンツ(略)』刊行記念トーク:松永良平さん×髙城晶平さん対談(前編)|晶文社

    松永良平さん『ぼくの平成パンツ・ソックス・シューズ・ソングブック』の発売日当日にHMV Record Shop渋谷で開催された、髙城晶平さん(cero)と松永さんの対談より一部を抜粋し、前後編に分けてお送りします。 前半は松永さんがどんなふうにこのを書いていったかというお話から、ceroとの出会い、世代と音楽の聴き方など……普段から仲のいい二人のおしゃべりをお楽しみください。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 読んでて、朝ドラ見てるみたいでした(髙城) 松永良平(以下、松永) 今日(2019年12月17日)の時点では、まだこの読んだ人はいないと思うんですけど、髙城くんには事前に読んでもらってて。 髙城晶平(以下、髙城) これ、1989年から2019年までの「松永良平クロニクル」ですよね。青年が白髪頭のおっさんになるまで(笑) 松永 まあ、わかりやすく

    『平成パンツ(略)』刊行記念トーク:松永良平さん×髙城晶平さん対談(前編)|晶文社
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