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ブックマーク / ueshin.blog.fc2.com (3)

  • 『歴史学ってなんだ?』 小田中 直樹 | 考えるための書評集

    思いだせば、歴史の教科書って断定されたものの言い方をしていたものである。あたかも絶対的な歴史が存在するかのように思いこまされたものだ。 歴史にかぎらず学問というのは学者の間では「あーでもない」「こーでもない」と永遠に言い合っている井戸端会議みたいなものである。それが教科書になると、「絶対的な真実はこれだ」と決めつけられている。 そんな真理がどこにも存在していないと一般の人が気づいたときに学問や読書のたのしみははじまるのである。たぶん一般の人はいまでも教科書で習ったように絶対的な真実は偉い学者が知っているのだと思いこんでいることだろう。だから学問や読書はおこなわれないのである。 そういう思い込みを打ち壊すにはこのは役に立つ。私もけっこう役に立った。 「史実は明らかにできるか」と「歴史学は社会の役に立つか」というふたつのテーマで考察されているのだが、哲学や構造主義の領域にまでふみこんで人間は

  • 無料で読める。国立国会図書館の民俗学、哲学書等を独断でリストアップ | 考えるための書評集

    国立国会図書館で明治・大正に出されたが公開されていますね。柳田國男や吉川英治など著作権の切れた作家が無料で読めるようになりました。「近代デジタルライブラリー」 どんなが出されているのかとか、探す手間を省くためにわたしの独断でえらんだをリストアップ。 古典的なお金をはらわなくても無料で読めるぜ。だけれど! 明治・大正に出されたはとうぜん旧かな使いとか古い文体なのでひじょうに読みにくいです。またわたしはPCを長時間読む体験になれていないのでどう読めばいいのかもよくわかりません。タブレット要かも。「フルスクリーン表示」で「幅合わせ表示」で読みやすくなるかな。 岩波文庫で古典を買えない貧乏な人はチャレンジしてみてはいかがでしょうか。こういうむかしに発売されたを明治・大正の人はどのような気持ちで対峙して読んでいたのか思うだけだけでも感慨深いものがありますね。古書でしか手に入らない

  • 『山に生きる人びと 日本民衆史 2』  宮本常一 | 考えるための書評集

    『山に生きる人びと 日民衆史 2』  宮常一 未来社 1964 2000e 私は山の風景が好きである。山の景色を見ていると、ほっとするし、気持ちが爽やかになるし、人のいない環境もしごく快適なものである。ハイキンクで関西の山を登ったり、バイクで関西の山々をめぐっているうちに、山自体より、奥深い山奥でも村落や人の住む家があったりして、そちらのほうに興味がひかれるようになった。 「なんでこんなところに住んでいるんだろう」「どうやって暮らしているんだろう」と都会に住んでいる者としては想像が届かないのである。なにより外界や人里からはなれた隔絶した環境で生きるということが、安らかさを思わせるのである。それで宮常一のこのを読んだ。 宮常一のこの『日民衆史』はだいぶ間隔があいているが、これで三冊目を読んだことになる。自分の興味の推移は、『生業の歴史』、『海に生きる人びと』、そしてこんかいの『山

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