全国各地の味噌蔵をめぐり、その魅力を自身のサイトや料理教室、イベントなどを通じて発信している実践料理研究家の岩木みさきさん。実際に現場を見て、つくり手と語り合う体験を通してあらためて気づいた「味噌の力」についてお話しいただきます。「味噌」といえば日本の家庭料理に欠かせない調味料ですが、これまで慣れ親しんだ味噌以外、ほとんど使ったことがないという人も多いのではないでしょうか。その多様性を知って、いろいろな味噌をもっと料理に活用したくなるヒントを探っていきます。 ―― 岩木さんが、全国各地の味噌蔵に出向く活動「みそ探」を始めたきっかけは? もともとは自分自身の摂食障害や肌荒れをきっかけに20歳で料理の道に入ったのですが、8年目となった2017年、もう少し専門的な研究をしたいと思っていたなかで、日本の家庭料理に欠かせない伝統的な調味料である味噌に目を向けました。 ちょうどそのとき、発酵がテーマの