「J」は夢じゃない−。試合終了のホイッスルが響くと、スタンドを緑色に染めた松本山雅FC(松本市)サポーターが歓喜の声を上げた。サッカー北信越リーグの松本山雅が11日、松本市のアルウィンでJリーグ1部(J1)浦和を2対0で破った天皇杯全日本選手権2回戦。2007年アジア王者を倒す大金星に、スタンドは興奮に沸いた。 この日は赤いユニホームの浦和サポーターも埼玉県などから集結し、観客数は今年最高の1万4494人。両サポーターが向き合うようにスタンドを埋め、山雅ファンの諏訪郡下諏訪町の会社員男性(34)は「相手が多いと応援にも張り合いが出る」。 前半の先制点に続き後半27分、阿部琢久哉選手が2点目を決めると、山雅サポーターは「すごい」「信じられない」。試合終了が近づくにつれ「なんか涙出てくる」「鳥肌が立ってきた」と感極まったような声も漏れ、勝利の瞬間、拳を突き上げてハイタッチを交わした。 ス