尾形光琳、岩佐又兵衛の作品など、日本美術の重要な作品を所蔵している熱海の『MOA美術館』が、このほど11ヶ月の休館期間を経て、内装が大幅にリニューアルされました。 設計を手掛けたのは、現代美術作家・杉本博司さんと、建築家・榊田倫之さんによる「新素材研究所」です。 杉本さんがもっともこだわったことの一つが展示室の光です。 「足利義政が作った銀閣寺東求堂の四畳半の部屋に座ったとき、義政の体験した光は、このような障子越しの光ではないかと考えました。MOA美術館が所蔵する東山御物(足利将軍家の収集品)などは、こうした状況で見るのが一番素晴らしいはずです」(杉本さん) 近代以前の日本の美術品は、電灯ではなく自然光や蝋燭の光で見られることを前提に制作されています。作品が作られた当初の状況を再現するには、自然光を取り入れればよいのですが、美術品は紫外線に弱く、展示室に窓をあけるわけにはいきません。 そこ
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