車中泊、コンビニの空っぽの棚、握り飯――。市民の目で熊本地震をとらえた写真を、大災害の記録として残す「市民アーカイブ」の取り組みが、始まっている。東日本大震災を経験した仙台市の団体が発案し、ツイッターやLINE(ライン)などにアップした写真の提供を募っている。 「くまもと震災アーカイブ」のフェイスブックは本震3日後、4月19日に立ち上がった。仙台で「3・11オモイデアーカイブ」を主宰する佐藤正実さん(52)と、熊本県芦北町で地域活性化のNPOを運営する藤井ゆみさん(51)が中心だ。 5年前の東日本大震災の時、ツイッター上では安否確認や近所の様子、給水の場所など、ごく身近な情報が次々につぶやかれていた。スマホや携帯の写真を添えたものも多かった。 自身も被災した佐藤さんは、約2週間後、ツイッターで画像の提供を呼びかけた。あのとき市民が何を考え、どう行動し、どんな生活を送ったか。報道写真とは異な