ロシア連邦トゥバ共和国で1996年に結成された、伝統の喉歌「ホーメイ」を駆使した音楽を奏でる4人組「チルギルチン」が初来日を果たし、静岡、熱海の両市を含む全国8公演を行った。リーダーのコシュケンデイ・イーガリさん(44)は「伝統や文化の違いを乗り越えて日本人と共鳴できた」と話した。 来日ツアーは、自らもホーメイの使い手として知られる日本トゥバホーメイ協会会長でバンド「ヒカシュー」のリーダー巻上公一さん(66)=熱海市=の招きで実現した。 チルギルチンは、欧米のツアーも多数行う、トゥバを代表する楽団。ロシアによるウクライナ侵攻後の航空路線の混乱を受け、来日は困難を極めた。メンバーはモスクワ経由の来日を避け、モンゴル・ウランバートルの空港を使った。トゥバの首都クズルからウランバートルまでは陸路で移動したという。出発から来日までに5日間かかった。 コンサートでは、2弦の擦弦楽器「イギル」やギター