台湾の工作機械大手の友嘉実業集団(FFG)が同業中堅の新日本工機(大阪市中央区)を買収したことが分かった。2014年に買収した池貝(茨城県行方市)を通じて、新日本工機のオーナー家などから新日本工機の全株を取得し、池貝の張春華会長が新日本工機社長に就任した。日本の工作機械中堅メーカーが台湾企業に買収されるのは異例。工作機械の市況は調整局面にある。台湾企業を中心に、世界で連携を模索する動きが出てきそうだ。 3日付で池貝の子会社が新日本工機株のすべてを保有したもよう。新日本工機は池貝のグループ会社となる。新日本工機のオーナー家の山口元造社長は退任し、社内に残らない。張新社長は中国上海電気出身。FFGは新日本工機が得意とする航空機部品などを加工する大型工作機械を取り込み、製品構成や販路を拡充する狙いがあるようだ。 新日本工機は2016年3月期に売上高197億円、当期損失46億円と経営難が続いて