――売れるものを作りたいと思うプロデューサーと、自分の作りたいものを作りたいと思う監督たちとのせめぎ合いが生じませんか? それはすごくあります。クリエーターにとっては、自分がやりたい表現、自分が信じた作品にしたいという気持ちがあるのが当然だし、それがなければ、クリエーターはできない。とはいえ、そこで僕らが意見を言わずに作ってしまったものが、結果、お客さんに響かなかったこともあったわけです。もっとプロデューサーが勉強し、お客さんが求めているものを理解して、それを現場に落とし込んでいこうとすることが、アニプレックスのプロデューサーに必要とされている部分だと思います。 うちの企画会議は非常に厳しくて。単にこの作品が面白いからやろうというだけでは成立しない。あらゆる部署、あらゆる部門のリーダーたちが、この作品がいわゆるビジネス的に成熟するのかを突き詰めて会議を行っていったうえで、やっと企画が通ると
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