1995年3月に行われた「せんだいメディアテーク」のコンペで二等になった案です。ご存知のように一等を獲得したのは伊東豊雄さんの案です。建物が竣工したのが2000年で、雑誌掲載は2001年3月でした。ということはコンペからちょうど五年経って、建物が竣工して、その半年後にメディアに出たということです。ここに先はどのマスタープランと実現したものとのギャップを考えるひとつのヒントがあります。 このコンペでは、図書館、メディアセンター、ギャラリーなどの異なる用途を、ひとつの場所の、ひとつの建物に組み込む意味を考えることが求められました。もともと別々のものとして建てられる予定だったのを、仙台市が調整してひとつの敷地にまとめて建てるという条件を整え、審査委員長の磯崎新さんがその意味を問うたのです。これから発達していくメディアテクノロジーを使ってこそできる新しい図書館像を模索してほしいと要項でうたわれてい