新興国の需要拡大や投機マネーの流入でコーヒー豆相場が急騰し、メーカー各社が相次ぎ値上げに踏み切る中、大手の外食チェーンは値上げを見送り、据え置く方針だ。独自の調達ルートがあり、影響が比較的小さいうえ、消費者の節約志向が根強く値上げは受け入れられないと判断した。ただ、高騰が続けば、収益が圧迫されるほか、メーカーから仕入れている街の喫茶店などは対応に苦慮している。 値上げを見送るのは、日本マクドナルドホールディングスやスターバックスコーヒージャパン、ドトール・日レスホールディングスなどの大手。 マクドナルドは「コーヒーの仕入れは、数カ月以上の期間での中期契約があり、安定した仕入れができている」とし、値上げの予定はないという。スタバも「米法人が契約農家と数年単位で契約を結んでおり、相場変動にはすぐに左右されない」としている。