田舎の公立高校出身で東京に出てきて成功したお父さんなどは、私立小学校受験も中学受験も一緒くたにして「お受験」とバカにするが、これらはまったく異なるものだ。 私立小学校受験は、完全なる嗜好品である。ブランド物のバッグや高級外車が売れるのは、それが機能的だからではない。むしろ、その真逆で、原価や機能などを見たらバカバカしいものだからだ。そういったバカバカしいものに高い金を払える、ということをわかりやすく示すことで、世間に自分の地位、あるいは持っている財産を暗にひけらかせることが重要なのだ。私立小学校は、そこに入るための受験勉強や教育自体には、将来の大学受験偏差値を引き上げたり年収を引き上げるという効果はないが、そんな役に立たないものにポンと金を払える家庭の子供しか通えないからこそ、そこに大きなブランド価値が生まれるのだ。 一方で、中学受験は違う。ある意味で、私立中高一貫校の教育はコモディティで