人類最後の日までの残り時間を象徴的に示す「終末時計」の時刻を発表してきたアメリカの科学雑誌は大国間の軍拡競争に加え、気候変動への対策の遅れなどで、人類に対する危機はかつてなく迫っているとして、これまでで最も短い残り「1分40秒」と発表しました。 その理由としてINF=中距離核ミサイルの全廃条約の失効による核軍縮への不信感や、アメリカとイランの対立の激化、それにアメリカと北朝鮮の核・ミサイル問題についての交渉の停滞や宇宙やサイバースペースを舞台にした新たな軍拡競争の激化などで世界的に軍事的な緊張が高まっているためだとしています。 また気候変動に対する各国の関心が低く、効果的な対策がとられていないことも人類にかつてない危機をもたらしているとしています。 会見にはパン・ギムン(潘基文)前国連事務総長も出席し、「多国間主義の重要性が増している」と述べ、各国間の対話による問題の解決を訴えました。