ディエス・イレ 第1回 ディエス・イレとは?−その起源と非宗教音楽への導入 ラフマニノフの作品にはしばしばグレゴリオ聖歌ディエス・イレの旋律が現れます。もともとは死者を弔うレクイエムの一部であったディエス・イレは、近代においては「死」を表す固定楽想として用いられるようになりましたが、ラフマニノフの場合には、単なる引用を超えて、彼の旋律スタイルの一部となっているようにも思えます。ラフマニノフは何故そこまでディエス・イレに惹かれたのでしょうか。 本稿では、ラフマニノフの作品におけるディエス・イレについて考える前段として、ディエス・イレの起源と非宗教音楽への引用の歴史、ロシアにおけるディエス・イレ受容について取り上げました。 キリスト教音楽におけるディエス・イレ 非宗教音楽への導入 ロシアにおけるディエス・イレ ディエス・イレの旋律を用いている作品一覧 参考文献 参考ディスク キリ