【コンビニ店長たちの反乱】1円廃棄≪上納金抑える“無料買い取り”≫ 成長を続けるコンビニエンスストア業界で“反乱”が起きている。商品を売るために本部から促される「商品廃棄」への反発が、一部の店主の間で広がっているのだ。昨年秋、ある店主が実行した反旗の印、それは「1円廃棄」と呼ばれるものだった。 昨年11月、福島県いわき市の「ファミリーマートいわき久之浜町店」の店長(当時)、斎藤泰慎(やすのり)さん(36)は、緊張した面持ちで店内事務所のパソコンに向かった。画面には仕入れた商品の売価が並ぶ。斎藤さんは十数分後に「販売期限」が迫り、廃棄処分寸前となった弁当やおにぎりなど約20品目を選んでキーボードを操作した。 売価を「1円」や「5円」に書き換えていったのだ。斎藤さんはすぐにそれらの商品をかき集め、すべて売価で購入した。そして、その日を境に斎藤さんは来る日も来る日も、この操作を繰り返したと