親亡き後、ひきこもりのお子さんの収入源は主に、公的年金です。仮に、国民年金を20歳から60歳までの40年間払い続けたとすると、65歳から月額約6万5000円がもらえます。しかし、このお金だけで生活費をまかなうことは難しいことでしょう。足りないお金はどのように準備していくべきか、どのご家庭でも頭を悩ませています。 30歳ひきこもりの長男を持つ父親(57歳、会社員)は、筆者との相談時に自身の希望を述べました。 「親亡き後、長男の収入が月12万円くらいになるようにしたいと思っています。できれば、それが一生涯続くようにしたいのです。何か良い方法はありませんか」 そう語る父親からは、「是が非でも親が何とかしなければならない」というような鬼気迫るものを感じました。どのような対策が検討できるのかを考えるため、まずは長男のお話を伺うことにしました。 長男は10代の頃、双極性障害を発症しました。その後、通院