浄化作戦の進む大阪府西成区・釜ヶ崎(行政名称:あいりん地区)に漂着する若者を描く長編劇映画「解放区」。大阪市からの助成金を得て制作したものの、市からの内容修正指示を監督が拒否、助成金返還の上で自主上映などが行われていた“超問題作”だが、この作品の劇場公開が決定した。 本作は2014年、大阪での映像制作者の支援と映像文化の発信を目的とするプロジェクト「シネアスト・オーガニゼーション大阪(通称CO2)」で、大阪市からの助成金60万円を得られる助成対象監督に選ばれた太田信吾監督が、大阪アジアン映画祭の上映を目指して制作した作品。 しかし映画の完成後、大阪市より内容修正指示を受けることとなり、監督がそれを拒否、大阪アジアン映画祭での上映も中止となった。最終的には助成金の返還を行い、監督による自主上映、いくつかの映画祭への出品などで鑑賞者の高い評価を得ながらも、一般公開されていないという、いわば“幻