来年4月に予定されている消費税増税だが、安倍総理は有識者会合を呼び掛けるなど税率アップの最終判断を下していない。側近の経済ブレーンから増税に慎重論が出るなど、その是非については政府の腹も決まっていない状況だ。 「そもそも消費税はスタートしたときから、いびつな制度である実態すら国民が知らないままで、ひたすら増税ありきでいいのでしょうか」と、税制そのものの欠陥を指摘するのは、国際金融市場に精通する大阪経済大学客員教授の岩本沙弓氏。そのカラクリについて解説してもらった。 * * * 消費税を引き上げるかどうかは、いずれ閣僚会議で決定されますが、私は消費税制そのものに反対の立場を取っています。 それは最終消費者から税金を徴収するのが悪いとか、税金を払いたくないから言っているのではありません。税制度としていびつで不公平なまま、導入したり引き上げをしたりするのがそもそもおかしいと考えているのです。 た