ブックマーク / call-of-history.com (33)

  • 九世紀頃のアングロ・サクソン少女の頭蓋骨、皮剥ぎ・鼻削ぎ刑が加えられていたことが判明 | Call of History ー歴史の呼び声ー

    分析された八~九世紀頃のアングロ・サクソン人少女の頭蓋骨。 © Garrard Cole, Antiquity Publications Ltd., 2020 イングランド南部で1960年代に発見された八~九世紀頃のアングロ・サクソン系の人骨を調査していた考古学者たちが、アングロ・サクソン時代の法典類に記載されている皮剥ぎ・鼻削ぎ刑の古い例となる痕跡を発見した。CNNが報じている他、詳しくは、調査にあたったユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドン(University College London, UCL)考古学研究所(Institute of Archaeology)のギャラード・コール(Garrard Cole)氏らがジャーナル” Antiquity”で調査結果についてサマリーを公開している。 Garrard Cole, Peter W. Ditchfield, Katharina Du

    九世紀頃のアングロ・サクソン少女の頭蓋骨、皮剥ぎ・鼻削ぎ刑が加えられていたことが判明 | Call of History ー歴史の呼び声ー
    gryphon
    gryphon 2020/11/01
    日本における耳鼻そぎの刑については、そのまんま「耳鼻削ぎの日本史」という本があった。その対象は女性や僧侶。そして発端は「そういう人を死刑にするのはしのびない」という、ある種の「人道措置」という矛盾。
  • 中世騎士や女剣闘士の”不撓不屈の一騎討ち”が熱い『甲冑武闘』久慈光久作

    『狼の口』の久慈光久氏が今回描くのは“不撓不屈の一騎討ち”。 ばら戦争での二人の騎士の一騎討ちを描いた表題作『甲冑武闘』、ローマ時代の女剣闘士の戦いを描く『剣闘奴隷アキレイア』『剣闘奴隷アマゾニア』の三の中編と現代スイス軍の女性兵士の訓練を描く『新兵ゾフィ』、ギリシア神話を現代風に翻案した『セレネとエンデュミオン』、『狼の口』の登場人物が長野の温泉旅館に集合!?ヴァルターとヴォルフラムがババ抜きで雌雄を決する『慰安旅行』の三の短編が収録されています。 まずは表題作『甲冑武闘』が激渋胸熱な傑作です。舞台は十五世紀後半のイングランド、ランカスター派とヨーク派とが血で血を洗う内戦を繰り広げた「ばら戦争」。その代表的な戦いである「ウェイクフィールドの戦い(1460年)」で出会ったランカスター派の老騎士ウィリアムとヨーク派の若き騎士プライスフィールドのジョン、二人の騎士の一騎討ちから物語は始まり

    中世騎士や女剣闘士の”不撓不屈の一騎討ち”が熱い『甲冑武闘』久慈光久作
    gryphon
    gryphon 2020/01/17
    「狼の口」って数回読んだ記憶ある。サンデーGX?かな、書店にそう並んでなかった “練達の老騎士と新進気鋭の若い騎士が持てる戦闘技術と駆け引きと気力の全てをつぎ込んでぶつかり合い、お互いが一撃に命を懸ける”
  • 「幕末外交と開国」加藤 祐三 著

    黒船来航から日米和親条約に至るプロセスを「(1)無能な幕府が(2)強大なアメリカの軍事的圧力に屈し、(3)極端な不平等条約を結んだ」(P257)と理解する見方が強まったのは明治十年以降だという。明治政府は一連の条約改正を政治課題に掲げて前政権である幕府の無能無策を強く主張するキャンペーンを張り、これが通説として長く信じられるようになった。しかし、史料を丹念に追うと、このような幕府無能説、軍事的圧力説、日米和親条約の不平等条約説はどうにも当てはまらない。では黒船来航はどのような過程をたどったのかをコンパクトかつ丁寧に解説したのが書である。 まず、黒船来航は幕府にとって青天の霹靂、であったとはとても言えない。前々から幕府は周到な準備を行っていた。まず、前提としてアヘン戦争を契機に海軍をもたないことから諸外国より劣勢にあるという認識の下で、外国船に対し強硬に武力で追い払うとしていた文政令(18

    「幕末外交と開国」加藤 祐三 著
    gryphon
    gryphon 2019/03/12
    日米修好通商条約には「アヘン禁止」の条文があった -  - https://m-dojo.hatenadiary.com/entry/20150611/p2     と連動する話。なお「風雲児たち」も幾つか齟齬はあるが、だいたいこのへんのことは押さえてた
  • 時代別Fate/Grand Orderサーヴァント一覧 | Call of History ー歴史の呼び声ー

    Fate/Grand Orderのサーヴァントを時代別に分類しました。歴史上の人物および神話伝承文学等歴史上形作られた創作に由来するサーヴァントのみで、オリジナルサーヴァントは除きます。 ヨーロッパ、世界史、日史でそれぞれ実在人物、神話伝承物語等架空の人物とに分けています。実在人物は生年準拠で、生年不明で没年がわかっている場合は没年準拠、生没年不明な場合は活動時期(君主であれば在位期間)に基づいています。実装済サーヴァントのみの表でイラストだけ公開されているサーヴァントは含んでいませんが今後追記するかもしれません。 また、架空の人物については作中の舞台が明らかなものについてはその作中の時代に準拠し、そうでないものは成立の時代に配しています。(例、12世紀~16世紀にかけて成立した6世紀のブリテン島が舞台の円卓・聖杯伝説関連人物は6世紀ヨーロッパに、9~14世紀にかけて成立した作中の時代背

    時代別Fate/Grand Orderサーヴァント一覧 | Call of History ー歴史の呼び声ー
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    gryphon 2019/02/07
    FGO以前でも、シャーロキアンたちはまさに我が物顔で(笑)19世紀末の世界をクロスオーバーさせてきました。ホームズやルパンを軸に、過去にやってみたのがこれ。https://m-dojo.hatenadiary.com/entry/20180801/p1
  • Call of History 歴史の呼び声

    サー・アイザック・ニュートン(1642-1727)によって1687年に刊行された近代科学史の画期的な著作「自然哲学の数学的原理(通称プリンシピア)」の未発見の初版が、カリフォルニア工科大学の歴史学者による世界的な大規模調査の結果、新たに約...

    Call of History 歴史の呼び声
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    gryphon 2018/07/21
    「Kousyoublog」の人が始めたサイト
  • 「ブラック・ラグーン」のその後を妄想してみる

    広江礼威先生の「BLACK LAGOON(ブラック・ラグーン)」というマンガはとても好きな作品の一つで、長らく休載していてもう続きは読めないかなぁ、となんとなく諦め気味だったんだけど、最近連載再開したそうで、とても楽しみにしている。で、その休載の間、せめてもの手慰みに、その後について、作品の舞台が丁度九〇年代後半ということもあって二〇〇〇年代前半の国際情勢を絡めた妄想をしていた。以下、作品の概要とか登場人物の紹介とかは一切省くので、読んだことがある人向けです。 二〇〇一年九月十一日のニューヨーク同時多発テロ以降の戦乱はロアナプラにも大きな影響を与えるのだろう。特に米軍と再び戦うためだけに牙を研ぎ続けるバラライカ率いるヴィソトニキにとって、二〇〇一年一〇月に始まる米軍を中核とした多国籍軍(ISAF)によるアフガニスタン侵攻は、夢にまで見たであろう米軍との、因縁の地アフガニスタンでの戦いだ。迷

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    gryphon 2016/11/07
    “二〇〇一年九月十一日のニューヨーク同時多発テロ以降の戦乱はロアナプラにも大きな影響を与えるのだろう。特に米軍と再び戦うためだけに牙を研ぎ続けるバラライカ率いるヴィソトニキにとって…”
  • 「傭兵の二千年史」菊池 良生 著

    傭兵の歴史は古い。紀元前五世紀、「ソクラテスの思い出」「アナバシス」などの著書で知られるソクラテス門下の一人クセノフォンはギリシア人傭兵としてペルシア王やスパルタの下で従軍し、それを迎え撃つアテネもまたクレタ諸島などから傭兵をかき集め、古代としては異例の大軍勢がぶつかり合った。世に言うペロポネソス戦争である。 ローマ帝国もまた、当初は徴兵制を取っていたが、戦争の規模が拡大していくにつれて、ローマ市民や奴隷だけでは兵をまかないきれなくなり、紀元前一〇七年、志願兵制を導入、やがてそれは職業軍人の誕生へと繋がり、傭兵化していった。そして力をつけた傭兵たちは私兵集団を形成、軍人皇帝割拠時代を経て東西ローマ帝国に分裂する。四七六年、ゲルマン人傭兵隊長オドアケルが西ローマ帝国の統治権を簒奪、西ローマ帝国は滅亡する。 こので描かれるのはそのような古代の傭兵たちではなく、中世以降の欧州で戦争の主役として

    「傭兵の二千年史」菊池 良生 著
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    gryphon 2016/06/23
    『著者のスタンスは、そのナショナリズムの登場の過程を、逆説的にナショナリズムとは無縁な傭兵たちの消滅の過程として描くことで、浮かび上がらせようとする』
  • 「コレモ日本語アルカ?――異人のことばが生まれるとき」金水 敏 著

    「さあ、のむよろしい。ながいきのくすりある。のむよろしい。」 映画、マンガ、アニメ、小説など創作において中国人のキャラクターが描かれるときに特徴的な言葉遣いがある。実際の中国人が使うことはない<アルヨことば>はどのように誕生してきたのか、「役割語」を専門とする著者がそのルーツと歴史的な形成過程を整理したのが書である。 <アルヨことば>の主な特徴<アルヨことば>の主な特徴として以下の四点が整理されている。(P3) A 文末に「ある」がついて断定を表す(「ある」語法と呼ぶ)。 B 文末に「よろし(い)」がついて命令ないし勧誘を表す(「よろしい」語法と呼ぶ)。 C 「が」「を」等の助詞が抜け落ちている。 D 文と文をつなぐ接続詞や接続助詞も抜け落ちて、文と文の関係がつかみにくい。 宮沢賢治作「山男の四月」と中国人蔑視このような<アルヨことば>の初出は宮沢賢治作「山男の四月」(1921年)である

    「コレモ日本語アルカ?――異人のことばが生まれるとき」金水 敏 著
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    gryphon 2016/01/29
    初出ポータルhttp://togetter.com/li/902024 に収録。
  • 「敗走記」水木 しげる 著

    1970年に発表され、のちの「総員玉砕せよ」につながる水木しげる戦争漫画の代表作のひとつ。表題の「敗走記」のほか「ダンピール海峡」「レーモン河畔」「KANDERE」「ごきぶり」「幽霊艦長」が収録。数年ぶりに再読して、ふと感想書いていなかったことに気付いたので、その中から特に面白かった、「敗走記」「ダンピール海峡」「レーモン河畔」「幽霊艦長」の感想を簡単にメモ。 人の経験もあるが基的には真山という水木の友人の体験を中心に構成された作品だが、主人公は「水木」とされている。昭和十九年南太平洋ニューブリテン島で孤立した主人公「水木」の脱出劇で、とにかく絶望的な状況で九死に一生を得る過程が描かれるのだが、命からがら逃げ延びた彼に、司令部は酷い対応をするのだった・・・ 最後の「戦争は 人間を悪魔にする 戦争をこの地上からなくさないかぎり 地上は天国になりえない」というコメントは、その後の水木しげる

    「敗走記」水木 しげる 著
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    gryphon 2015/11/30
    水木しげる氏逝去の日に。「ダンピール海峡」だけ、なんか毛色が違うというか、軍旗を守るという行為を肯定的に描いているようにも見えるのだけど…作劇技法や商業的要請もあるのだろう。
  • 「薩摩島津氏の琉球侵攻」(1609年)まとめ

    1609年三月、島津軍が琉球王国に侵攻し奄美大島、徳之島、沖永良部島、そして沖縄島と次々攻略。琉球王国軍の抵抗むなしく、四月四日、首里城が陥落、尚寧王は降伏し、独立国家琉球王国は、引き続き中国からの冊封体制下にありつつ、徳川幕藩体制の中に組み込まれる両属体制時代に入ることとなった。「薩摩島津氏の琉球侵攻あるいは琉球出兵」として知られるこの事件について、簡単にまとめ。 主に上里隆史著「琉日戦争一六〇九 島津氏の琉球侵攻」に従いつつ、記事末に挙げた琉球史関連の書籍・論文を参照。年号表記は和暦、中国暦、西暦を併記すべきところだが、冗長になるので一律西暦表記している。(参考、日:慶長十四年=明・琉球:万暦三十七年=西暦1609年) 徳川政権の事情秀吉死後、実権を握った徳川家康にとって最大の懸案が秀吉による朝鮮出兵の戦後処理だった。1599年の倭寇禁止令で東シナ海の治安回復に取り組む姿勢をアピー

    「薩摩島津氏の琉球侵攻」(1609年)まとめ
    gryphon
    gryphon 2015/11/11
    書きたいコメントが5つも6つもあるので後日自分の記事に。/んで情報、ヤンマガで連載始まった「センゴク」最新シリーズは「島津篇」に!
  • 「臨時軍事費特別会計 帝国日本を破滅させた魔性の制度」鈴木 晟 著

    太平洋戦争へ至る過程で軍部の台頭を許した大日帝国の制度的欠陥の一つが「臨時軍事費特別会計」である。 臨時軍事費特別会計は大日帝国下で戦時に戦費支出目的で定められる特別会計制度で日清戦争、日露戦争、第一次世界大戦・シベリア出兵、日中戦争(支那事変)・太平洋戦争の四度設けられた。それぞれの支出額は日清戦争:約二億円、日露戦争:約十五億円、第一次・シベリア:約八億八千万円、日中・太平洋戦争:約一五五三億九千万円。 その特徴は 「一般会計とは異なり、いずれも戦争の勃発から終結までを一会計年度とし不足分は追加予算で補われる」(P90)こと「戦争の終結までが一会計年度であるので、その間に陸海軍省は議会にたいして決算報告の義務がない」(P96)ことである。 臨時軍事費特別会計法(昭和十二年法律八十四号) 第一条 支那事変ニ関スル臨時軍事費ノ会計ハ一般ノ歳入歳出ト区分シ事件ノ終局迄ヲ一会計年度トシテ特

    「臨時軍事費特別会計 帝国日本を破滅させた魔性の制度」鈴木 晟 著
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    gryphon 2015/07/28
    山本七平は、先輩の国粋軍人が「議会はいちいち予算に難癖をつける、そんなことで戦争ができるか!!」と怒ってたのをみて「そうか、予算を止めれば戦争を終わらせられたんだ…」と驚いたと回想してた
  • 幕府代表とペリー艦隊の飲みニケーション全5回まとめ

    先日の記事「「居酒屋の誕生: 江戸の呑みだおれ文化」飯野 亮一 著」にいくつか、ペリー艦隊来航時の日人代表も泥酔していたことを思い出した、といった趣旨のコメントがついていて、そうそうあの酔っぱらいエピソードも面白いんだよね、ということで幕府代表団とペリー艦隊との飲みニケーションエピソードを「ペリー艦隊日遠征記(上)(下)」から紹介しよう。酒を飲むことでのコミュニケーションが相互理解と親睦、異文化交流に大いに役立ち、日米和親条約締結に大きな影響を及ぼしたのだ。両者の酒宴はあわせて五回あった。 1853年7月12日1853年7月8日、ペリー艦隊は浦賀沖に姿をあらわし、米フィルモア大統領から将軍に宛てた親書の受け取りを求めた。これに対し日側は、かねてから黒船来航の情報を元に準備していた通り浦賀での受け取りを拒否、長崎への移動を求めるが、ペリーはこれを拒否して、現在地浦賀での授受を求めた。そ

    幕府代表とペリー艦隊の飲みニケーション全5回まとめ
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    gryphon 2015/06/14
    有名な読み物の中から、食べ物の記述だけ抜き出すとそれだけでもすばらしく面白い。そこに的確な解説がついていれば言うことなし。
  • チンギスの称号はカン?ハン?カーン?ハーン?

    モンゴル帝国の建設者、「蒼き狼」の異名でも知られる歴史上屈指の「世界征服者」というと、チンギス・・・カン?ハン?カーン?ハーン?ということで、混乱する彼の称号について簡単にまとめ。 歴史学上正しい呼び方はチンギス・カン結論からいうと、歴史学上正しいのは、ちょっと前までチンギス・ハンだったが今はチンギス・カンである。 「カン(ハン)」はトルコ系・モンゴル系遊牧民が用いていた称号で王や族長を表す。ここでやっかいなのがモンゴル語の発音では丁度「カ」と「ハ」の間の発音であることで、時代によってカに近かったりハに近かったりするが、近年の研究でチンギスが生きていた十三世紀は「カ」に近い音だったことがわかった。一方で、現代モンゴル語ではカンではなくハンと発音するが、モンゴル史では当時の発音に則ってほぼ「チンギス・カン」と呼ぶことが定着しつつある。 また、「カーン(ハーン)」について、それぞれの部族の長が

    チンギスの称号はカン?ハン?カーン?ハーン?
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    gryphon 2015/04/19
    「ガーンといけえカーン(本名:小沢正志)」⇒ http://f.hatena.ne.jp/gryphon/20120714033327
  • 「武具の日本史 正倉院遺品から洋式火器まで」近藤 好和 著

    『「武具」とは、戦闘の道具である攻撃具と防御具を総称した歴史用語である。』(P12) 近代以降、攻撃具の劇的な発達によって防御具が衰退し、攻撃具が『個人使用の小型の攻撃具』であるところの「武器」と『大型かつ大規模な攻撃具』であるところの「兵器」と呼ばれるようになっていく。ただし元々は「武器」も「兵器」も用例は少ないものの防御具を含む歴史用語ではあったそうだ。その、前近代までの日の武具の歴史をコンパクトにまとめた一冊。 まず、武具には儀仗と兵仗がある。儀仗は儀式用・神具で兵仗は実戦用となる。書で説明されるのは後者の兵仗の方だ。攻撃具は「弓箭(ゆみや)」「鉄炮」などの飛び道具と「刀剣」「長柄」などの衝撃具に大別され、防御具は「甲(よろい)」と「冑(かぶと)」に大別され、他に「小具足」と「盾」がある。さらに古代の「刀」は「たち」、中世以降は「かたな」となるし、直刀か彎刀かで直刀は「大刀」彎刀

    「武具の日本史 正倉院遺品から洋式火器まで」近藤 好和 著
    gryphon
    gryphon 2015/03/22
    読まなければ自分がブログで何本もの記事にできそうなのに、読むと答えが載ってて終わりそうだな(笑)。いやそれは本末転倒ダ。
  • 醤油の歴史 | Call of History ー歴史の呼び声ー

    古代日の調味料奈良時代から平安時代にかけて、貴族たちのあいだで儀式料理として唐の饗応料理の影響を受けた大饗(饗膳)料理とよばれる事様式が形成されるが、これはたくさんの料理を並べて好みに応じて調味料をつけてべるもので、使われた調味料は塩・酢・酒・醤(ひしお)であったという。 醤とは材を塩漬けにして発酵させたもので、動物性の魚醤・肉醤と植物性の草醤・穀醤とに大別される。魚醤は魚の内蔵を塩蔵したもので後に塩辛に、草醤は野菜・果物を塩漬けにしたもので後に漬物に、穀醤は米・麦・豆などの穀類に塩を加えて発酵させるもので後に味噌・醤油へと発展した。日へはまず草醤が最初に伝わったと考えられており、記録に残る古いものとして、孝謙上皇の女官から平城宮の料担当者にあてた請求書の文面として醤・酢・末醤(みそ)が挙げられている西暦763年頃と推定される木簡や万葉集にもいくつか醤や酢が詠みこまれた歌もある

    醤油の歴史 | Call of History ー歴史の呼び声ー
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    gryphon 2014/12/27
    「信長のシェフ」で、戦国時代ではまだほとんど醤油に一般性がなく、主人公のシェフが代用品を使うという描写があったね。 ベトナムのニョクマムとかとの発達史の比較をしても面白そうだ
  • 「江戸の海外情報ネットワーク (歴史文化ライブラリー)」岩下 哲典 著 | Call of History ー歴史の呼び声ー

    徳川幕府の支配体制の解体から明治維新へと至るプロセスに「情報」が大きな役割を果たした。特に鎖国下の海外情報は幕府によって管理統制されてその流通は限定的であった。その中で限定的な海外の情報を流通させ活用しようという海外情報ネットワークが自ずと形成されることとなる。その江戸時代の海外情報ネットワークはどのようなもので、いかにして社会変革に影響を及ぼしていったかを描くのが書である。 まずは鎖国下の4つの口「長崎口」「対馬口」「松前口」「薩摩口」について主に長崎を中心に情報発信基地としての長崎の役割が描かれ、その情報のハブとして長崎から横浜へと移り変わる様子が、長崎・横浜の土産版画と情報の関係で描かれる。続いて享保年間に日にやってきたベトナムゾウとその反響から蘭学の興隆を通じての情報ネットワークの拡大、続く十九世紀初頭の海外情勢の変化とナポレオン情報をめぐる情報収集と知識人への拡散、アヘン戦争

    「江戸の海外情報ネットワーク (歴史文化ライブラリー)」岩下 哲典 著 | Call of History ー歴史の呼び声ー
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    gryphon 2014/12/20
    自分は以前「江戸のナポレオン伝説」という本を読んだことがある。http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20140805/p6 頼山陽や佐久間象山が、ナポレオンに題を取った漢詩を作っていたりする。
  • 「織田信長 その虚像と実像」松下浩 著

    近年、織田信長研究の概説書が手頃なサイズで次々と出されているが、書もその流れに乗って2014年6月に発売された一冊である。信長に関しては基的にスタンダードな記述で手堅いが、書が特徴的なのは、著者が安土城の研究者であるがゆえに、信長による近江支配と安土城について焦点があてられていることだろう。『信長の近江侵攻以後、近江がどのように変わり、どのように変わらなかったのか。近江の中世から近世への過程を辿る』(P7)ことが信長の実情を描くことと並ぶ書のテーマであるとしている。この近江支配に関する記述がとても興味深かった。 群雄割拠の近江戦国時代の近江は、他国にみられるような統一して専制的な領国支配を行う戦国大名が登場せず、北近江で浅井氏が台頭し、南近江の守護六角氏と対抗、さらに西近江には室町幕府奉行衆である朽木氏ら高島七頭と呼ばれる国人連合が両氏から自立して勢力を保ち、これとは別に一向一揆勢

    「織田信長 その虚像と実像」松下浩 著
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    gryphon 2014/11/06
    この一文だけで、ぞくりとせえへんか?海を制する制海権を持った勢力のように「制湖権」もあったのだ。⇒“割拠状態にあった近江では信長がはじめて琵琶湖を統一支配下に置いたことになる”
  • 「かえりみれば――二〇〇〇年から一八八七年」エドワード・ベラミー 著 | Call of History ー歴史の呼び声ー

    1888年に米国で出版され、「アンクル・トムの小屋」と並ぶ大ベストセラーとなった小説にエドワード・ベラミー(1850~1898)の「かえりみれば――二〇〇〇年から一八八七年」(原題:”Looking backward 2000-1887”)という作品がある。1887年から2000年のボストンへとタイムスリップした上流階級の男性が体験する113年後の世界を描いたユートピア小説で、知識人から大衆まで大ブームとなり、二十世紀に入っても「最も影響が深い二五冊の書物」としてマルクスの「資論」に次ぎ第二位に選ばれたという。 間長世による書の解説「ベラミー『かえりみれば』の現代性」によれば、エーリッヒ・フロムは書を評して『ベラミーのユートピアは、その根的要素のほとんどすべてにおいて社会主義のユートピアであり、多くの点においてマルクス主義的ユートピアであることは、ほとんど疑問の余地がないと述べて

    「かえりみれば――二〇〇〇年から一八八七年」エドワード・ベラミー 著 | Call of History ー歴史の呼び声ー
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    gryphon 2014/10/29
    あのさ、これ以前にはっきり「未来世界へ、一応合理的な設定で主人公が行き、そこの社会を見聞・報告する」って話あった?そもそも未来SFの元祖じゃない? H・G・ウェルズ「タイムマシン」は1895年。
  • 「戦国自衛隊」半村 良 著

    映画はもう子供のころから何度となく観ていたけれど、原作小説は読んだことがなかったという作品の一つだったのだが、ついに読んだ。やはり日SF黎明期を代表する一作で、1971年の発表直後からベストセラーとなり、戦国時代へ自衛隊がタイムスリップして大活躍というプロットは多くのフォロワーを生んで、歴史改変SF、架空戦記小説ブームの火付け役となった。軽い気持ちで読み始めたのだけど、実は適切な軍事考証、歴史考証がなされ、かつ、きちんとエンターテイメントの王道行くので凄く面白いのだ。 魅力の一つには軍事考証へのこだわりがある。映画だとさくっと一小隊がタイムスリップするのだが、小説ではタイムスリップに至る米軍・自衛隊合同演習に向けた各方面軍の展開が描かれ、主人公たちの部隊がどのようにタイムスリップの現場へ終結していくかが描写されている。この辺、ミリタリーファンにはたまらないのではないだろうか。 最初の出だ

    「戦国自衛隊」半村 良 著
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    gryphon 2014/10/14
    “タイムスリップ戦記ものの先駆となっただけあって、黎明期らしい、エネルギッシュでアイデアに溢れた面白い作品になっている。映画しか観たことないという人はぜひ原作も読んでみるといい”
  • 「ナポレオン帝国 (ヨーロッパ史入門)」ジェフリー・エリス 著

    ナポレオンである。フランス革命後の混乱の中でその軍事的才能を認められて民衆の支持を受けて世襲皇帝にまで上り詰め、列強を次々と降して欧州の大半を版図とした帝国を建設し、歴史上、近世と近代とを画した一大転機を作った、栄光と没落とで人々のロマンを掻き立てる不世出の英雄として、半ば神話化して何度も何度も語り継がれてきた。余りに人のロマンを掻き立てる生涯ゆえに、目がくらんで、歴史上のナポレオン帝国の実態は見えにくくなっている。 書はこれまでのナポレオン研究を精査し、ナポレオン帝国の現実の姿を丁寧に概説した非常に手堅い一冊である。とても読み応えがあって、素晴らしい出来だった。岩波のヨーロッパ史入門シリーズはコンパクトかつ格的な内容のが多いけど、その中でも屈指の一冊だと思う。 序論でこれまでの研究史が総覧されているが、それら様々な研究史を踏まえて著者は書の目的をこう整理している。 『・・・それゆ

    「ナポレオン帝国 (ヨーロッパ史入門)」ジェフリー・エリス 著
    gryphon
    gryphon 2014/09/13
    「忠実に動く人物を抜擢したからナポレオンのひらめきが機能している間は上手くいっても『自身の責任において戦役を遂行せざるをえなくなったとき彼らのほとんどが技能と判断力に欠けていることが明らかになった』」